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おんぶで自転車は合法、でも…。周囲を見て、1歳未満児の自転車移動について考える by kikka303

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東京・国分寺市で、生後7カ月の赤ちゃんをおぶった母親が、停車中の車を自転車ですり抜け横断中、対向車線に出たところで乗用車と接触。自転車は転倒し、頭を打った赤ちゃんが死亡する、という痛ましい事故が起きた。

乗用車の運転手が逮捕され、事故の原因を詳しく調べているという。

自治体で異なる「乳児の自転車乗車ルール」

実は、自転車の“子乗せルール”は自治体によって異なり、各自治体の「道路交通法施行細則」を調べてもらうのがよいが、今回事故が起きた東京都では、以下のように定められている。

—–

原則として運転者以外の人を乗せることはできませんが、次の場合は幼児を同乗させることができます。

一般の自転車

16歳以上の運転者は、幼児用座席を設けた自転車に6歳未満の幼児を1人に限り乗車させることができます。

※さらに運転者は幼児1人を子守バンド等で背負って運転できます。

幼児2人同乗用自転車

16歳以上の運転者は、幼児2人を同乗させることができる特別の構造又は装置を有する自転車(幼児2人同乗用自転車)に6歳未満の幼児2人を乗車させることができます。

※幼児2人を乗車させた場合、運転者は幼児を背負って運転することはできません。

(警視庁ホームページより。東京都道路交通規則第10条参照のこと)

—–

なお、幼児2人乗せ自転車の場合、前の席には1歳以上、後部座席には2歳以上ならば乗車が可能である(メーカーや製品の基準によって異なる)。

運転において基本的な道交法を守るのは大前提だが、今回のように自転車に乳児をおぶっての乗車は、法律違反にはあたらないことになる。

乳児をおぶってでも、乗らねばならぬときもある

ネットで見かける「乳児をおぶってまで自転車に乗らなきゃいけないことがあるのか」という疑問やバッシングに対しては「あるんです」という返答に尽きる。

たとえば、一家に一台車を持っているわけではないが、徒歩圏内に便利なものがないエリア。 子どもの年齢差によっては、最寄り駅までの移動にも苦しむことがあるだろう。たとえば、1歳後半と3歳の子を抱えて大人の足で徒歩15分の最寄り駅まで歩かなければならない場合。

……想像しただけでつらい。

“子連れでいける徒歩圏内”というのは、大人が単身でいくそれと比べて非常に狭い。

それでいて、待ったなしにスケジュールはどんどん動いていくし、バッファを持ったって全部食い尽くすのが子どもだ。

自転車での子連れ移動を禁じられてしまったら、車を持てない都心部に暮らす子持ちの大半が、移動手段を奪われてしまうのではないだろうか。

また、私自身がそうであったが、子どもの保育園が遠く、電車等の交通機関がない場所の場合。

特に都市部では保育園の送迎に車を使うことが禁止されているところが多い。

バスを乗り継げば行けないこともないが、遠回りなので、できれば自転車に乗りたいと思うのは自然なこと。実際、0歳児クラスの送迎に自転車を使う人は多かった。

「自分だけは大丈夫」? 乗り手の意識についても考える

我が家では、夫が0歳児をおんぶして自転車で保育園に行ったこともある。

前述のとおり、おんぶで自転車は法律違反ではないので何ら問題はないのだが、交通量の多い場所を通行するのに怖さはないのだろうか。 本人にも聞いてみた。

「……うん、べつに」

0歳児を託した私は、心配で「大丈夫だった?」とついつい連絡を入れてしまうが、普段から長男を乗せて走り慣れている夫にとっては、そんなものである。

また、雪の残る坂道で、友人が自転車に子どもを乗せた状態で転倒したことがあった。

出発前に「転ぶかも」と思っていたら、そんなコンディションでは乗らないだろう。

おそらくだが、自転車を乗り慣れている人には、「子どもを乗せた状態で転倒するかも」というイメージがないのだと思う。

地域差がかなりあるが、子乗せ自転車にノーヘルの子どもを乗せている人もかなりいる。

こちらは道交法で子どもへの着用努力義務が定められているのだが、「自分が運転をミスって転ぶかも、そして子どもがケガをするかも」という想像力は、多分そこにはないのだろう。

自分と、自分の大切な子どもを事故から守るために

昨年、私が次男を出産した段階で長男は4歳。まだ一人で自転車に乗れる年齢でもなく、家にある自転車は幼児1人乗せのものだったため、子ども2人連れての外出や登園をどうしようか、夫と話したことがあった。

来年になれば、6歳になった長男は自分の自転車に乗り、2歳になった次男は後部座席に乗れる年齢になるのだが、それまでの2年はどうしたらいいのか、ということだ。

結論からいうと、私は自転車の運転に自信がなく、長男を後ろのシートに乗せて走るのもままならない状態だったため、安全を考えて次男をおんぶしての自転車移動は見送ったが、そのせいで保育園の送迎に掛かる時間と手間は大変なものになった。

その間も、「仮におんぶした状態で自転車に乗ったとしても私の運転では絶対転びそうだな」とは常々考えていた。

そして、「おんぶした乳児へのヘルメットは必要なのではないか」とも。

市販の自転車用ヘルメットはおそらく1歳児以降を想定した作りになっていると思うのだが、通販でよく売っている、赤ちゃんの安全帽子のような、それでいて基準を満たしたものがあれば、導入できないものだろうか。

現在1歳の次男は、我が家の自転車に乗せるならまだおんぶでの乗車になるので、嫌がるかもしれないが「死ぬよりましだよ!」と言ってヘルメットをつけさせたいと思う。

もしかしたら今回の事故を受けて、東京都では自転車のルール改正が検討されるかもしれない。

法を守ることは大前提として、その上で、せっかく授かった大事な子どもと自分自身の命、両方を守るために今すぐできることは何かを考えたい。

なお、こちらの警視庁ホームページでは、自転車の交通事故を再現した映像集を公開している。

「平気!平気!」と思っても、ヴィジュアルで見ると急に実感が湧くこともあるので、重大な事故を起こしてしまう前に一度見ておきたい。

著者:kikka303

年齢:39歳

子どもの年齢:5歳・1歳

1976年東京生まれ、都立北園高校出身。東京モード学園に進学するもインディーズブランドブームにのって学校を中退、以降フリーランスのデザイナーとして活動。その傍ら、会社員としてデジタルコンテンツを担当。2010年に結婚&出産。現在は都内某所にてWEBディレクター職についている。超イクメン夫、チャラい長男、食いしん坊な次男との4人暮らし。

@kikka303

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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