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PTA活動は重荷になっている?

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 3月に行われた閣僚と有識者による「1億総活躍国民会議」においてなされた、女優の菊池桃子氏の発言が注目を集めています。菊池氏は、この会議に民間議員として参加しており、就学児を持つワーキングマザーの悩みであるPTA活動について言及しました。
 「任意にもかかわらず、すべての者が参加するような雰囲気作りがなされている。なかなか働くお母さんたちにとっては、PTA活動っていうものが難しい」と述べ、文部科学省にしっかり把握してほしいと語っています。この発言についてはインターネット上で賞賛の声が多く寄せられています。
 今回はPTAについて見てみたいと思います。

 PTAとは、保護者と教職員の会(Parent-Teacher Association)で、家庭と学校が協力しあって教育効果をあげることを目的として、学校単位に結成された教育組織のことをいいます。
 菊池氏の発言の中でもありますが、PTAは任意団体であって、加入するのも脱退するのも自由というのが原則です。PTAの結成・加入を義務付ける法律上の規定は存在しません。

 近年「PTA問題」というものが社会問題となりつつあります。
 PTAが任意団体であり入会・退会の自由があるという説明のないまま知らないうちに会員となっている、入会するという意思を表示していないにもかかわらず会費が徴収されている、一人一役制度・交通当番等の義務的参加を強いられる、といった問題があります。
 さらに、学校側からPTAに対して名簿が提供されていることが多く、個人情報保護の観点から問題となっています。

 共働きやひとり親家庭(シングルマザー・シングルファーザー)や介護をする保護者が増加し、また経済的にも苦しい家庭が増えているという調査結果もあり、余裕をもってPTA活動に参加できる保護者が減少しているという背景があります。
 PTA活動についてアンケートをした結果では、保護者同士で交流することができて楽しめたという肯定的な意見もあるものの、有給休暇の大半をPTA活動に使わなければならなかった、資料の配布や連絡手段がアナログ過ぎて時間がかかる、やり方に無駄が多すぎる、等の否定的な意見も多く見られます。
 ベルマーク活動については、非常に多くの非難が集まっているようです。

 PTAをめぐって裁判も提起されています。
 子どもが通う小学校のPTAに入会した事実がないにもかかわらず会費を徴収されたのは不当であるとして、熊本市内の男性がPTAを相手取り、会費など計約20万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
 裁判所は、PTAが任意団体であるということを前提に、男性が「PTA会費納入袋」と書かれている封筒に会費を入れていること、PTAに退会の申し入れをしているといった点から、男性は加入意思を示していると判断し、不法行為はないとして男性の請求を退けました。裁判は控訴されるようですので、今後どのようになるか注目されています。

 このようにPTAをめぐる環境は大きく変化しています。
 アメリカでは、毎年度PTAに加入するかどうかが尋ねられ、加入することは自分の出来る範囲でPTA活動をするという意思の表示になるとのことです。
 仕事の繁忙期にあわせて活動のスケジュールを決定する保護者も多く、学校によってはボランティア活動と寄付のどちらかを選択することもできるようになっているようです。

 菊池氏も発言の中で、PTA活動自体決して否定的になってはならず、これまでのPTA活動が子供たちの成長に寄与してきた、貢献してきた部分については評価すべきと述べています。
 PTA活動の良い点・悪い点をもう一度見直し、その在り方についてきちんとした指針を出すべき時期に来ているように思われます。

元記事

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