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「血流たっぷり」 体に良いとされるそのメカニズム

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 本誌前号(4月18日発売号)で報じた「血流たっぷり理論」が大反響を呼んでいる。体や心の不調はすべて血流によって解決するという大胆な理論は、前章で紹介した高血圧や糖尿病といった生活習慣病の改善にも大きく寄与するという。今号はさらに詳しく解説します。

 血液に関する健康法といえば「血液サラサラ理論」を連想する人が多いだろう。血液中にコレステロールや中性脂肪などの脂質が増えすぎることで血がドロドロになって血流が悪くなり、酸素不足や栄養不足が発生。体の倦怠感やめまいなどの悪影響を及ぼすことから、血液をサラサラにすることが体に良いという理論である。テレビや雑誌で特集されることも多く、数年前から一大ムーブメントとなっていた。

 これに異を唱えたのが、『血流がすべて解決する』(サンマーク出版)の著者で漢方薬剤師の堀江昭佳氏だ。

「健康を左右するのは、血流です。血液には体内の水分を保ち、酸素や栄養を各細胞に届け、老廃物や二酸化炭素を回収して、体温を維持する役割があります。これらは血流によって行なわれているのです。

 その血流を支えるために必要なのが血の量です。だから血が足りていない人がいくら血液をサラサラにしたところで、意味がないのです。逆に足りていないスカスカの状態で血液をサラサラにして全身に巡らせることにより、貧血に近い状態が起こる。

 血が足りていないと血流も悪くなるのです。これは東洋医学で“血虚”と呼ばれる状態です。血の不足を補い、増やし、流すことで体の不調を楽にするというのが、私の“血流たっぷり”理論です」(堀江氏)

「血流たっぷり」は、高血圧にも効果があるという。堀江氏が続ける。

「高血圧は血流の悪さによっても引き起こされる。血を体の隅々まで送る際、血が足りず血流が悪くなると、血圧を上げて血を流さざるを得ない。しかし、“血流たっぷり”の状態になれば、圧をかけずとも血が体内を巡る。高血圧の改善に繋がる1つの方法なのです」

 血圧を下げるために降圧剤が処方されるが、血虚の状態での服用は危険が伴うこともある。

 降圧剤の服用後、「頭がぼーっとする」、「気分が下がる」といった副作用を経験した人もいるだろう。これは「血液サラサラ」のケースと同じで、血が足りていないにもかかわらず、降圧剤で血管を拡張させ流れやすくした結果、血が細部にまで回らず、特に脳内の血液が不足したことで起きているという。

「ただし、服用中の人が急に薬をやめるのは危険です。医師や薬剤師に相談してください」(堀江氏)

 糖尿病の予防や治療にも、血流は大きく関係している。イシハラクリニック院長の石原結實氏が言う。

「体内のあらゆる臓器は、血液が運ぶ酸素や栄養素によって機能しています。血流が良くなればより多くの栄養が運ばれ、臓器の働きは良くなります。膵臓が活性化することで、インスリンの分泌量が増え、血糖値の改善に繋がる可能性はあります」

 動脈硬化の予防改善には、血流だけでなく、血液の質も大きく関係してくる。石原氏が続ける。

「血管の一番内側にある内皮細胞から分泌されるウロキナーゼという物質には血栓を溶かす作用があり、動脈硬化を防ぎます。質の良い血液が全身に流れれば、動脈硬化は改善されるでしょう」

※週刊ポスト2016年5月6・13日号

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