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老舗甲州ワイナリー4代目「大衆に寄り添うワインめざす」

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 山梨県固有の白ぶどう品種である甲州は、2010年にOIV(国際ぶどう・ワイン機構)で、日本固有の品種としては初めてワイン用ぶどうと認められた。創業126年の丸藤葡萄酒工業は、勝沼で甲州ワインを造り続けている。

「雨の多い日本で育つ甲州は種を守るために皮が厚い。皮の渋みや苦みをカバーするため、1970年代の甲州ワインは甘口が主流でした。その流れが変わったのが、1984年。メルシャンがシュール・リー醸造法で辛口の甲州ワインを造ったんです。当時で2500円。『甲州でこんなにおいしいワインができるのか!』と衝撃でした」

 そう語るのは、4代目の大村春夫氏。シュール・リーとは沈殿した澱(おり、役目が終わった酵母の菌体)を数か月置き、旨みを引き出す製法。同社でも1988年に製品化して以来、辛口ワインをひたむきに追求する。近年では甲州の良さを再認識したと、大村氏はいう。

「やはり、『適地適作』なんですよね。カリフォルニアのジンファンデル、アルゼンチンのマルベックなど新しい産地がヨーロッパの品種で一度成功しても、昔からその土地にあった品種に回帰する。ならば自分は甲州を磨いて勝負したい」

 と、甲州発祥の地で生み出す「日本ワイン」に、胸を張る。

「それほど高くなく、日本の料理に合う。大衆に寄り添うワインがぼくのめざすところ。世界の和食ブームと共に、甲州のワインをここ勝沼から発信していきたい」

撮影■太田真三

※週刊ポスト2016年4月29日号

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