ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

早産で生まれた双子に突然の宣告。「未熟児網膜症」ってなに?未熟児にしかならないの?

DATE:
  • ガジェット通信を≫

2014年秋。約3か月早く生まれてしまった1590gと1490gの男女の双子。NICUで過ごす最初の1か月の山場を乗り越え、私の心も穏やかになってきたある日のことでした。

早産児は目の神経の発達が未熟なままで生まれるので、どうしても「未熟児網膜症」になりやすいというのは知っていたのですが、NICUの先生からは網膜症に関しては「大丈夫だと思うよ」と聞いていたのであまり気に留めていませんでした。

未熟児網膜症は本来網膜の血管が完成される妊娠周期36週より早く生まれてしまうと、その成長が途中で止まってしまいます。そのまま正常に伸びてくれれば問題ないのですが、異常に伸びてしまう場合もありそうなると最悪、網膜剥離を起こして視力の低下や失明を引き起こしてしまいます。

よって未熟児で生まれた双子は定期的に眼科の先生に診てもらっていました。

あれは忘れもしない妊娠が継続できていたら33週にあたる週に、いつものように目を診てもらっていたら先生から恐ろしいことを言われたのです。

「未熟児網膜症が進行していますね。このまま経過観察をしていきますが万が一のためにレーザー手術の同意書をしてください。」と。なんとなく双子は大丈夫だと思っていたので本当にショックでした。

未熟児網膜症の治療法としては双子が生まれた病院では2つの治療法があります。

1つはレーザー手術。目にレーザーをあて、異常に伸びている血管を焼きます。そうすることで網膜剥離を食い止めることが出来ますが、必ず大丈夫とは限りません。失明することだって珍しいことではないのです。そして手術が成功しても極度の近視から早い段階で眼鏡を使用することになるリスクがあります。

2つ目は「アバスチン」を投与すること。アバスチンは抗がん剤です。微量ではありますが抗がん剤を投与することで血管活動性を止めることが可能なのです。ただし微量とは言え抗がん剤を使用するので、どんなリスクがあるのかは未知の治療法なのです。アバスチンが網膜症に効くことは近年の医療で判明したのでまだ未認可の治療法なのです。こちらのメリットとしてはレーザー手術と違い血管を焼かないので治療が成功すれば近視になる可能性がとても低くなることです。

私はとても悩みました。でも、未熟児網膜症はこうして悩んでいる間にも進行してしまう恐ろしいものなので結果的にレーザーとアバスチン投与どちらにもサインをしました。

未熟児網膜症が判明してから同意するまでの間は本当に生きた心地がしなかったです。ただ同意をしたあとは私も覚悟を決めたので、そこまで悩むことは少なくなりました。それでもやはりNICUから家に帰ったあと一人涙する日が続いていましたが。

結果から先に言いますと、双子は自然治癒で未熟児網膜症を完治しました。悪さをしていた血管が正常に伸びてくれたのです! これには本当に嬉しくて大喜びでした。網膜症を発症してから3か月後のことです。それまでの間も何回も眼科の先生に診てもらいました。双子が病院を退院したあとも頻繁に通っていたほどです。だからこそ自然治癒と言われたときは本当に胸のつかえがとれた思いでした。

そして1歳になる少し前。きちんと視力がでているかどうかを調べてもらいました。二人とも視力があり、軽い遠視はあるもののこの月齢では普通のことと言うことで次は3歳児健診で視力検査をしたときに問題がない限り来なくていいということで、これで双子の未熟児網膜症は完全に終了したのです。

私が早く産んでしまったばかりに、双子にはたくさんの痛い思いや苦しい思いをさせてしまったと思います。きっとこの先も苦悩することはあると思いますが、それでも生まれてから数々の苦難を乗り越えた二人ならきっと大丈夫だと思います。

私の文章で誰かに希望を与えられればそれ以上の幸せはありません。

著者:Belle

年齢:28

子どもの年齢:1歳4か月

2014年に男女の双子を海外で出産しました。3か月の早産で低体重で生まれたので、本来の出産予定日である日まで約3か月間NICUにお世話になりました。現在1歳4か月。スクスクと成長しています!双子育児に奮闘中!がんばります。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

関連記事リンク(外部サイト)

母子ともに発熱!ふらつく足で息子を抱き上げて、泣き叫ぶ声がズーンと頭に響く
まだ1歳なのに全身麻酔で手術をすることになった娘。待合室でひたすら無事を祈った日
40℃近い発熱でぺろんぺろんになった姿にパニック!私と娘の長い長い1日。 by はなこ

赤すぐnet みんなの体験記の記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP