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MEGA地震予測の東大名誉教授 「これからも予測続ける」

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 高い的中率で本誌読者を驚かせてきた「MEGA地震予測」は、今回の熊本大地震の予兆も掴んでいた。『週刊ポスト』1月4日発売号では、「熊本・鹿児島で顕著な沈降現象」という見出しで警告を発していたのである。

 測量学の世界的権威である村井俊治・東大名誉教授の「MEGA地震予測」は、自身が顧問を務める民間会社JESEA(地震科学探査機構)が、メールマガジンなどで展開する予測法だ。全国の「電子基準点」のGPSデータから地表のわずかな動きを捉え、地震発生との関連を分析する。

 前回記事(前出・本誌1月4日発売号)で「九州南部」を警戒ゾーンとしたうえで、〈これまで九州は基本的に沈降しない傾向にあったのですが、熊本と鹿児島全域に顕著な沈降が見られるようになった〉と言及していた。この記述を覚えていた人は、驚いたことだろう。

 しかし、村井氏は「MEGA地震予測を信頼してくださる方々に申し訳ない」とうなだれた。なぜか。

 JESEAは毎週発行のメールマガジン「週刊MEGA地震予測」で最新版の地震予測を公開している。同メルマガでは3月末まで熊本・宮崎・鹿児島周辺に警戒を呼び掛けていた。

 しかし、3月30日のメルマガを最後に同地域の警戒を外してしまっていたのだ。

「我々はこの地域の警戒を2014年5月から呼び掛けていました。あまりにも長く警戒を続けていては読者を不安にさせてしまうということで、昨年末に顕著な沈降現象を確認しながらも約2年が経過したことから警戒を解除してしまった。

 この地域に住む方が“警戒がなくなったから安心だ”と考えてしまったとすれば、悔やんでも悔やみきれません。場所を指摘しても時期を予測できなかったことを反省して懸命に検証・分析作業を行なっています」(村井氏、以下同)

 ネット上では、村井氏の予測を評価する声がある一方で、不正確さを批判する声も上がっている。しかし村井氏は、それでも予測を続けていくと宣言する。

「確かに私の予測法は、地震の場所や日時を正確に特定できるほど完全ではない。より精度を高めようとしている段階です。地震学的なアプローチでは“完全に誤差を排除できないなら認めない”という発想になりますが、エンジニアである私の使命は現在得られる最良のデータと予測法で地震予測を行なうことです。

 東日本大震災の時は、3・11の半年前から太平洋側の電子基準点が次々と沈降する現象が確認されていたが、注意喚起できなかった。二度と同じ後悔はしたくない。恥をかいても、批判されようとも、自分の理論において異常なら警戒を呼びかけていきます」

 村井氏の予測は全国に1300ある国土地理院の電子基準点のGPSデータに基づいている。今後はさらに精度と速報性を高めるため、NTTドコモが全国16か所に設ける電子基準点のリアルタイムデータを使用し、研究を深めていくという(今年度中にスタートの見込み)。

 村井氏が予測を続ける最大の理由は、国民に常に注意喚起を促すことにある。熊本の大地震後、気象庁は「今後の展開は予測できない」と匙を投げた。地震の恐怖と隣り合わせに生きる日本人にとって、完璧でないことを率直に認めつつも、確度の高い実績を示してきた「MEGA地震予測」は貴重な情報といえるだろう。

◆JESEAでは毎週水曜日にメルマガ「週刊MEGA地震予測」(月額216円)、スマホ用ウェブサービス「nexi地震予測」(月額378円)で情報提供をしている。http://www.jesea.co.jp

※週刊ポスト2016年5月6・13日号

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