佃島の漁民たちの保存食だった佃煮

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砂糖と醤油で食材を甘辛く煮付けた佃煮。小魚やあさり、昆布、牛肉からイナゴまで、さまざまな種類の佃煮がありますが、その発祥は江戸時代、徳川家康が江戸に入府した天正18年(1590年)までさかのぼります。そのとき、徳川家康は江戸幕府お抱えの漁師とするべく、摂津国佃村(現在の大阪市西淀川区佃)から33人の腕の立つ漁師を呼び寄せました。隅田川河口の干潟を埋め立てて小島を築き、そこに呼び寄せた漁民たちを住まわせて、将軍家に魚を納めさせたのです。この小島が現在の佃島です。

彼らは漁業で生計を立てていましたが、日々の暮らしは貧しいものでした。やがて漁民たちは、ハゼや小エビ、貝類など将軍家に納めない雑魚を材料を煮詰めて、自分たちで食べる常備菜や保存食を作り始めます。これが佃煮の始まりです。佃煮といえば醤油味というイメージが強いですが、当時は醤油は高価だったため、塩で煮ていたそうです。やがて醤油が庶民にも使えるぐらい普及すると、佃煮は醤油味に変わり、自分たちで食べるだけでなく、商品として売り出すようになりました。

こうして生まれた佃煮はその保存性の良さと値段の安さによって江戸に住む庶民たちの間ですぐに人気を集めました。さらに参勤交代で江戸にやってきた武士たちが江戸名物として佃煮を購入して各地に持ち帰り、全国的に広まっていったのです。やがて佃煮は全国各地で作られるようになり、材料の種類も増えて、ご飯にぴったりのおかずとして多くの人に愛される日本の味のひとつとなったのでした。

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