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日本のワインは日本人の個性守るべき 今後も期待と仏巨匠

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 日本で本格的にワインが飲まれるようになったのは戦後のこと。現在、7度めのワインブームが沸き起こっている。そのブームの一翼を担うのが日本ワインだ。そこで『トゥール・ダルジャン』や『ホテル・ド・クリヨン』の総料理長をかつて務め、ワインにも造詣の深いフレンチの巨匠ドミニク・ブシェ氏が、今注目の日本ワイン10本を試飲した。

 パリ8区の自身の店でも、日本ワインを扱っているブシェ氏。

「“花咲き始めた成長株のワイン”として、ワイン商から勧められたのが6~7年前。日本固有のぶどう甲州を使ったワインです。ヨーロッパではフランス産やイタリア産など身近にいいワインがあり、チリなど新世界のワインも台頭している。日本ワインはそれよりもさらに新しく注目を集め始めたジャンルです」

 そう語りながら1本ずつ試飲を重ね、「ぜひ、店のリストに追加したい」と惚れ込んだのが、ドメーヌミエ・イケノの白ワイン。

「シャルドネのミネラル感、いきいきとした味わい、心地よい余韻。飲み応えがあって、純粋に愉しめる。熊本ワインの白も、ミネラルの香りが豊かで私の好みに合いますね」

 赤ワインでは、カベルネ・ソーヴィニヨンを使った小布施ワイナリーの銘柄がとりわけ高評価を得た。

「フランスのワインを思わせ、フランス産と勘違いしてしまうグレードの高さがある」

 ブシェ氏が初めて日本ワインを飲んだのは、約20年前だという。

「当時と比べたら格段においしくなっている。今回の試飲で再確認したのは、フランスのワインとは基本的に味、香りなどのストラクチャーが違うということ。同じ品種のぶどうを使っても日本の気候や土壌、作り手によって、フランス産とはまるで別物に感じられる。日本特有の個性がはっきり出ていますね」

 日本の消費者は本場フランスのワインが手本と考えがちだが、「その必要はない」と、太鼓判を押す。

「甲州だけでなく、色々なワインがあって驚きました。フランス人が造るワインに近づける必要はなく、日本人の個性を守るほうがいい。品質に磨きをかけた、日本人目線の優れたワインを今後も期待しています」

撮影■太田真三

※週刊ポスト2016年4月29日号

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