女子は大好き! でも「キッシュ」ってそもそもどんな料理?
ほうれん草とベーコン、小松菜とハム、きのこと魚介などなど、中にはどんな具材を入れてもOK! 休日のブランチやホームパーティーでも大人気、さらにはおつまみにもなるキッシュは、とりわけ女子に人気の料理です。ところでこの「キッシュ」とは、どんな料理のことを定義するか知っていますか?
キッシュ=生地+アパレイユ+具材+チーズ
キッシュは簡単に言ってしまうなら「塩味のパイ」。もとはフランスのアルザス・ロレーヌ地方の家庭料理でした。キッシュが誕生したのは16世紀半ば。パートブリゼと呼ばれる生地の中に、野菜な肉・魚などの具材を入れ、そこにアパレイユ(卵と乳製品を混ぜたもの)を流し込み、チーズをのせて焼き上げる料理がそう名づけられるようになりました。ローレル地方はドイツと隣接する地域であり、キッシュ(quiche)という語はドイツ語のクーヘン(kuchen=お菓子)に由来したといわれています。
つまり、土台となる生地に具材を入れ、それらをつなぐアパレイユを注ぎ、チーズで表面を覆ったもの。これが「キッシュ」の定義といえるでしょう。
イメージとしては「洋風茶碗蒸し」
具材には特別な決まりはなく、土台となる生地もさっくり軽いものからずしっと重いリッチなタイプまでさまざま。アパレイユも卵+牛乳だったり、卵+生クリームだったりと好みによって異なります。形状も丸型、タルト型、長方形型とバラエティ豊富。現在ではパイ状の生地で作られることが多くなりましたが、初期の頃はもっと簡単にパン生地で作られていました。具材も凝ったものではなく、一般家庭では前夜の夕食の残りなどを自由に入れていたとか。卵液を注ぎ込んで加熱するという点は、「器ごと食べられる洋風茶碗蒸し」と表現するとわかりやすいかもしれません。
一見すると作るのが難しそうに思えるキッシュですが、冷凍パイシートを使ったり、フライパンで具材だけを焼くパイなしバージョンにすれば実は意外と簡単。そのわりに見た目が豪華なので、パーティメニューにはぴったりです。具材を自由に組み合わせることができるので、子どもの好き嫌いやアレルギーにも柔軟に対応できます。キッシュはカフェで食べるものと決めつけずに、ぜひ一度家庭でもトライしてみてください。
参考文献:『野菜がたくさん食べられるキッシュの本』 福田淳子 毎日コミュニケーションズ 『お菓子の由来物語』 猫井登 幻冬舎ルネッサンス
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