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シンプルだけど“面倒くさい”プレゼン資料がいい!?究極のプレゼン理念が生まれるまで【後編】

シンプルだけど“面倒くさい”プレゼン資料がいい!?究極のプレゼン理念が生まれるまで【後編】
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前編に続き、ソフトバンク孫社長の元右腕として手腕を振るってきた、プレゼンテーションクリエーターで書家の前田鎌利さんに、「勝つプレゼン」の極意を伺います。

いっぱい書くのは保険でしかない。
相手にしてみれば「つまらない」

前田 相手の価値観をどの程度許容できるかというのは、芸術でもビジネスでも肝になってくると思います。 いっぱい書くって保険なんですよね。抜けもれなく話せるし、安心する。何か聞かれてもそこを読めばいいから。 でも見ている人から言うと“こいつ読み上げてるだけじゃん”って、冷めちゃうんですよ。だから、プレゼン資料に字はたくさん書かないほうがいいんです。

よく言うのですが、ラブレターだっていっぱい書いてあるから伝わるわけじゃない。ちょっと気の利いた1行のほうが心に響いたり、全部書いてないくらいのほうが逆に気になるじゃないですか(笑)。

———シンプルにそぎ落としていく、というのもまた難しそうですね

前田 そうなんです。シンプルだけどそこには究極の“面倒くさい”が詰まっているんです。 例えば書を完成させるには、墨をすり、筆を選び、文字を決め、ものによっては100枚、200枚と書くんです。そしてその中からいい作品を選ぶ。書いたら終わりというわけではなく、上質な筆だと洗い終わるまで2時間くらいかけなきゃいけない。まあ、面倒くさいんです(笑)。

前田 かたやプレゼンテーション資料も、作る前からものすごく大変。僕の場合、5分間で少なくとも50、60枚のスライドを使うのですが、長いと100枚以上にも及ぶんです。アペンディックス(付録)も入れると300枚くらいになってしまう。 ストーリーを組み替えたら、話すためにスライドの順番も覚えたり、練習もしないといけない。しかも一度作ったら使い回しできるわけではなく、相手が変わる度にアレンジする。まあ、面倒くさい(笑)。

そう考えると両方とも一緒。でも時間をかけ、念い(おもい)を込めたほうが伝わるものになるのかなと。“これは書くべきかどうか”という問答を自分の中でやりとりする時間を楽しめたら、やっぱり伝わるものになるのだと思います。 同じものを買うにしても念いがある人から買いたいですよね。生産者が手をかけ念いを込めて作った大根と、人工の光で勝手に育ってきたものだったら、やっぱり農家の方が土にまみれて一所懸命作ったものを食べてみたいな、とか。それと同じだと思います。

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