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映画「西の魔女が死んだ」に学ぶ、周りになじめずに悩んだときの考え方

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(C)2008「西の魔女が死んだ」製作委員会

たった一本の映画が人生を変えてしまうことがあります。そんな「運命の映画」には、必ず「刺さるセリフ」があるものです。

映像、音楽、衣装など、総合芸術と呼ばれる映画にはたくさんの見どころがあります。中でも私たちの胸を強く打つのが、登場人物たちが語るセリフ。悩んだとき、落ち込んだとき、人生に足踏みしてるとき。たった一本の映画の、たった一言が、その後の自分を大きく揺さぶることがあるのです。そんな「運命的な映画のセリフ」を、筆者の独断と偏見でお届けするこのコーナー

今回ご紹介するセリフは、中学生の女の子が魔女のおばあちゃんと暮らすことになる初夏のひとときを描いた梨木香歩原作「西の魔女が死んだ」(2008年)から。料理、掃除、洗濯とひたむきに「魔女修行」に取り組む少女が、おばあちゃんのやさしく、ときに厳しい愛に包まれる温かい物語です。

なぜ自分は周りになじめないのか。人は死んだらどうなるのか。「自分」というものをまだ確立できない年頃の少女が抱える不安は、実は誰もが直面してきた問題でもあります。いい大人であるはずの私も何を隠そう、いまだに場になじめないことを嘆きますし、自分が死んだらどうなるのかを想像しては眠れない夜を過ごしています。そんなとき、この映画を思い出し、魔女の愛に触れたくなるのです。

あたたかい魔女の手ほどき

中学に進んだものの、あるときから登校拒否になってしまった、まい(高橋真悠)。親に連れられ、森の中でひっそり暮らすイギリス生まれのおばあちゃん(サチ・パーカー)のもとでひと夏を過ごすことになります。そんなある日、おばあちゃんはまいにこんな告白をします。

「魔女は本当にいたんですよ。わたしの祖母もそうでした」

おばあちゃんのおばあちゃんには予知や透視の能力があった、うちはそういう家系なのだ、と。そうして「わたしも魔女になりたい」と誓ったまいは「西の魔女」ことおばあちゃんの手ほどきを受け、修行に励むことになります。

まずは早寝早起き、食事をしっかりとって、よく運動し、規則正しい生活を送ること。何時に起き、いつ何をして、何時に寝るかを自分で決めること。すなわち魔女にとって大切なのは、自分で決めたことをやり遂げる力。ホウキに乗って空を飛ぶ技術を学ぶのとは違う単純なものでしたが、学校で居場所を失っていたまいがこの先、生きる力を育むために必要な、難しい訓練なのでした。

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(C)2008「西の魔女が死んだ」製作委員会

わたしには居場所がない

おばあちゃんとの暮らしが楽しくなってきたころ、親から転校を持ちかけられるまい。ところがどうにも気乗りせず、ある晩、おばあちゃんに学校での悩みを打ち明けます。

「女子の付き合いって独特なんだよね。クラスの最初に、バタバタッていくつかのグループができるんだ。それで、休み時間に一緒にトイレに行ったり、好きなアイドルの話とかするんだけどさ」

「一緒のグループになりたいなって思う子の顔を見て、にっこりするとか、興味もない話に一生懸命相づちを打つとか、そういうのが何となく嫌だなって思えてきたんだよね。それで、今年はもう一切そういうのをやらなかったんだ。そしたら、結局ひとりになっちゃった」

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