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銀座線に設置された「デスク&ベンチ」 知られざる、その機能に迫る

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さる3月29日、東京メトロがビジネスパーソンに向けて、エキナカワークスペースとして溜池山王駅と表参道駅、銀座駅に無料のコンセント付きワークデスク&ベンチを設置するというニュースが流れた。

当該駅を日常的に利用する人を除けば、なんということのないトピックかもしれない。けれども、このワークデスクは多くの都市生活者のライフスタイルを変える可能性を秘めたプロダクトだ。

上の画像は、実際に溜池山王駅や表参道駅のホームやコンコースの空きスペースに設置されたデスク&ベンチである。

駅に設置されるプロダクトにしては洒落てる、というのが大方の感想だろう。たしかに、木材の質感を活かし活かした作りは、従来の駅のベンチなどとは一線を画す。でも、それだけじゃない。このワークデスク&ベンチの機能にこそ注目したい。

コンサートホールの技術が
応用されたワークデスク

まずは溜池山王駅のコンコースとホームに設置されたスタンディングデスク。現代版電話ボックスといった風情だが、さもありなん。
この木の壁はコンサートホールなどに採用される音域をチューニングする音響技術を応用したもので、ブースの中の空間に心地よい音場を作り出す仕組み。これにより自分の声を聞き取りやすくなるため、地下鉄構内においてスマートフォンで会話する際、大声を出したり、聞き返したりすることは、少なくなりそうだ。
また、上部に設置されたシャワーヘッドを彷彿とさせるライトにもこだわりが。LEDを採用し、明るすぎず、暗すぎない、絶妙な加減で落ち着いた空間演出がなされている。

使い勝手の秘密は、
“高さ”と“天板の下”に!

こちらのベンチはホームに設置されたものだが、ただ座るだけでなく、ちょっとバッグを置くのにも最適な高さが計算されている。カバンの中を整理をするビジネスマンに便利な作りなのは言わずもがな。赤ちゃんを抱っこして、ママバッグを持って……何かと荷物の多いファミリー層も重宝しそうだ。

また、ノートPCで少しだけ急ぎの作業をしたいビジネスマンには、デスクも併設されている。ポイントは天板の下にあるフック。ブリーフケースやトートバッグをひっかけておけば、床に置かなくてすむ。些細な仕掛けだが、利用シーンにおけるニーズをしっかりと汲みとっているのがうれしい。

デザインの背景にある思いとは?

これらのプロダクトをデザインしたのは、社会にイノベーションをもたらすアクティビティデザインをコンセプトに掲げるNAD(NIKKEN ACTIVITY DESIGN lab)。

「電車(地下)と街(地上)をつなげていくような場を作りたかったんです。少しの待ち時間をうまく使えたり、街へ出てゆく前の気持ちを整えて、ちょっとだけライフスタイルが変わるような」

とは、NADのストラテジストである安田啓紀氏の言葉。たしかに地下鉄駅という公共空間は、基本的には電車に乗るための場所だが、実際には電話をしたり、メールを送ったり、会話をしたり、座って休んだりといった、さまざまなアクティビティが存在する。

「それらをサポートする、“止まり木”のような存在に、今回設置されたデスク&ベンチがなってくれればいいですね」

設置期間は2016年12月まで。溜池山王駅と表参道駅、銀座駅での試行となっているが、常設を期待したい。

Licensed material used with permission by NAD

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