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酒を飲むとすぐ赤くなる人は、がんになりやすいってホント?

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アルコールと癌の関係

歓迎会のシーズンでみなさん飲み過ぎていませんか?
アルコールの飲み過ぎで、二日酔いといった急性アルコール中毒の症状で苦しむ方も少なくありません。

アルコールを飲むと真っ赤になる人と、まったく顔色が変わらない人がいますが、どちらの方がアルコールの害を受けやすいのでしょうか?今回は、顔が赤くなる人と、アルコールと関係すると言われている癌との関係について説明します。

酒を飲んで顔が赤くなるのはどうして?

 アルコールは、アルコール脱水素酵素(ADH)の作用でアセトアルデヒドに変わり、アルデヒド脱水素酵素(ALDH)の作用で酢酸に代わります。

ADHの働きが弱い人では、アルコールの分解が遅いため、アルコールが体の中に残りやすく、そのため、アルコール依存症になったりします。

ALDHの働きの弱い人では、悪酔いや顔を赤くする原因物質であるアセトアルデヒドの分解が遅いため、アセトアルデヒドが体の中に残りやすいのです。

つまり、アルコールで顔が赤くなりやすい二日酔いを起こしやすいというのは、このアセトアルデヒドが原因なのです。ADHやALDHのような酵素の働きは遺伝的に決まっており、ALDHの働きが弱い人は日本人の約40%を占めると言われています。

アルコールが原因の癌にはどのようなものがあるか?

2007年の世界保健機関(WHO)の評価では、アルコール摂取は口腔・咽頭・喉頭・食道・肝臓・大腸・乳癌の原因となるとされています。2005年の厚生労働省の研究では、男性に発生した癌全体の13%が週エタノール換算で300g以上の飲酒に起因すると概算されています。
5%ビール500mlのエタノール量が20gとなりますので、毎日ビールの500ml缶を2本飲むくらいの量となります。

なぜ、飲酒でがんが増えるかというとアルコールとアセトアルデヒドには発癌性があるからです。
特に、それらの分解が遅いALDHの働きが弱い顔の赤くなりやすい人は、アセトアルデヒドの蓄積でがんになりやすいわけです。

どんな癌が増えるの?

口腔・咽頭・食道のような、アルコールが直接当たるところの癌になりやすいです。
特に、たばこを吸われる方は、それらの癌になりやすいと言われています。

日本人は欧米人よりも少ない飲酒量でも大腸癌のリスクが増えると言われています。
したがって、大腸癌は飲酒量を減らすことによる予防効果は大きいと予想されます。

肝臓癌に関しても、アルコールで増加することが言われています。
アルコール性の肝障害が進むと肝硬変という肝臓がスカスカの状態になり、癌が発生しやすくなります。
ウイルス性肝炎に患っている患者さんが、アルコールを摂取すると肝硬変になりやすいともいわれています。

乳癌については、欧米の疫学研究をまとめた解析では、ビール250mlのエタノール量が増えるごとに7.1%乳がんの発症リスクが増加しました。

ただし、日本人において、アルコールと乳癌との関係は証明されていません。
女性でアルコールを飲まれる方が増えているので、今後増加してくるかもしれません。

飲酒は適度な量に 飲酒時の喫煙は禁物

では、どれくらいの量であれば大丈夫なのでしょうか?実は、まだわかっていません。
アルコールは絶対に悪いものではなく、種類と量が重要です。

ポリフェノールを含む赤ワインをグラス2杯までのアルコールは心血管病を増やさないという欧米のデータはありますが、日本人においてはまだわかりません。

顔に出ない人は日本酒換算で2合以内、顔が赤くなる人は1合以内に控えるのがいいのではないかと思います。
飲酒時に喫煙されると癌になる確率が増えますので、くれぐれもご注意を。

(大西 勝也/内科医)

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