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借用書なしで200万円貸しましたが、返済を求められますか?

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借用書なしで200万円貸しましたが、返済を求められますか?

Q.

 5~6年前になりますが、元彼に計200万円貸しました。借用書はありませんが、貸し借りの内容のあるメールのやりとりや、「月々数万ずつ返済する」といった内容の手紙、相手の口座へ振り込んだ通帳なら残っています。
 2年前に急に音信不通になり、電話しても出てくれません。相手の実家の住所と電話番号ならわかります。ただ、実家は離れており、訪問が困難です。
 全額返ってこなくてもいいですが、請求することは可能でしょうか?その場合どうすればよいでしょうか?

(30代:女性)

A.

 お金を人に貸す行為は、法律上では金銭消費貸借契約(民法587条)となります。当該契約は、要物・不要式契約とされます。これは、口約束でも「貸す」「借りる」という合意があって、実際にお金を相手に渡した場合に成立されるとするものです。

 ご相談内容を拝見すると、相手方から数万円ずつ返すという返済の方法や内容を示す手紙などもあり、実際に振り込んだことを確認できる通帳などもあるため、金銭消費貸借契約が成立していることは(仮に訴訟に発展したとしても)立証が可能であろうと思われます。ただ、交際していたことを理由に贈与と認定される可能性もあることに注意して下さい。

 ただ、返済の期日や方法については曖昧な部分があると思われます。この場合、法律上は、「債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う」(民法412条3項)との規定があります。
 したがって、返済期日を定めなかった金銭消費貸借契約は、貸主であるご相談者様が、一定の猶予期間を設けた上で、返済を請求すれば、その時点で相手方は返済をしなければならない義務を負うことになります。

 ただし、時効には注意です。もっとも、個人間のお金の貸し借りの場合、消滅時効は10年(民法167条)なので、今返済を求めれば、時効に引っかかることはないと思いますので、あまり心配する必要はありません。

 では、どうやって返済を迫るべきか?この点、相手方に対して交渉を行うことが第一の方法です。
 この際に、あらためて返済の条件(残債がいくらであり、いくらずつ、どのように返済するかなどを事細かに定めておくこと)を一筆まいておく必要があると考えます(こうした債務の承諾書を得ることは、時効の中断事由(民法147条3号)ともなるため重要な対処の一つです)。

 直接交渉しても相手方が応じない場合、まずは内容証明郵便などを活用して支払いを迫ります(裁判外の請求となるため6ヶ月間の時効中断効果が得られます)。
 それでも支払いに応じそうにない場合は、訴訟提起を行い、最終的には強制執行などを活用して(差し押さえた預金債権などから)債権の現実化を図ることが必要になります。
 なお、相手方の現在の住所がわからず、実家の住所がわかっているときは、戸籍の附票を取り寄せることで現住所がわかる場合があります(相手方が結婚しておらず、両親と同じ戸籍に入っている場合)。

 相談内容を拝見していると、貸している金額が200万円と少なくなく、訴訟提起も視野に入るため、一度、弁護士などの専門家に対応をご相談されることをおすすめいたします。

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借用書なしで200万円貸しましたが、返済を求められますか?

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