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国境を知らずして日本を「守れるわけがない」とsengoku38こと一色氏

「高校生のほとんどが日本の国境を知らなかった」

 昨年9月に起きた尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件の一部が記録された、いわゆる「尖閣ビデオ」を動画投稿サイトに投稿した「sengoku38」こと元・海上保安官の一色正春氏が2011年10月4日、「ニコ生×BLOGOS 第2回 sengoku38と考えるニッポンの領土問題」に出演した。一色氏は事件当時を振り返るとともに、日本人の国防に対する無関心は、教育やマスコミが変わらなければ改善しないと指摘した。

 当時、尖閣諸島沖で中国船が海上保安庁巡視船に体あたりし、海上保安庁は中国人船長を逮捕したものの、那覇地検は処分保留のまま釈放した。一色氏はこの件について振り返り、「現場の立場で言えば、当然逮捕して、粛々と国内法でやるべきだと思うのですが、外交的にどうのこうのと言われたら私は外交のことはわかりません。ただ、目の前で犯罪が起こっていれば捕まえるのが司法警察」と述べた。

■中国人船長の逮捕まで13時間を要した

 また、軍事ジャーナリストの神浦元彰氏は、この衝突事件と船長釈放を機に「海上保安庁の現場の士気、やる気はかなり落ちたと思う」と語った。また、「毅然として”正義は正義””法は法”ということを、守るべきところは守らないと、『政治判断』でそれを勝手に都合良く変更していくというやり方では国益を損なう」とした。これを受けて経済ジャーナリストの須田慎一郎氏は、「士気が落ちた場合、そこで逮捕しなければならない場面が来たときに、(現場の人間は)『どうしようかな』という気持ちになることは起こりうるか」と一色氏にたずねた。

 一色氏は、「普通の人間だったらそうなりますよね」とした上で、むろん適正な手続きにのっとって逮捕などは行うだろうと回答。しかし、現場の海上保安官やその船だけの判断では逮捕に踏み切ることはできないと言い、「対中国など、外交問題になれば政治判断でしょうね。だからあの時(昨年9月の衝突事件)も13時間かかりましたよね、逮捕するまでに」と話し、続けて、

「現場のことを何もわからない人におうかがいをたてるわけだから、いちいち状況把握をするために説明をしたり、映像を送ったりする。だから13時間かかったのだと思います。(このようなやり方では)逆に、(中国側から)13時間も逮捕しないで不当に拘束しているということも言われかねない。幸い中国は言ってこなかったですが」

と振り返った。

■日本の国境を知っていた高校生は400人中7人

 番組の後半で、「どうすれば日本人が国防に関心を持ってくれると思うか」という視聴者からの質問に対して、一色氏は「教育とマスコミじゃないですかね」と回答した。一色氏は、

「2、3ヶ月前に産経新聞が高校生400人にアンケートをとったら、この(日本の国境の)線をすべて正確に引くことができたのは7人だけだった。その体たらくですよ。国防と言っても、守る範囲がわからなければ守れるわけがない」

と語り、尖閣諸島沖事件の時にも、沖縄のマスコミは中国の反日デモを報じたものの、沖縄の漁師がどれだけ怒っているか、沖縄県民がどれだけ心配しているのかなどは報じないと指摘。「だから他人事みたいな感じですよね」と語り、マスコミに対し変化を求めた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 尖閣諸島沖事件に関する発言から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv65412624?po=news&ref=news#0:40:15

丸山紀一朗

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