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1歳児うつ伏せ寝事故から、保育の質と安全について考える

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4月12日に1歳児がうつぶせ寝によって亡くなった事故が2件報道されていた。

いずれも認可外保育所での事故である。

ちょうどNHK総合『クローズアップ現代+』で「子どもの命が危ない ~保育園が非常事態~」というテーマを放送した日だっただけに、なんともタイムリーな報道となった。

うつ伏せ寝が好きな赤ちゃんが存在する

我が家の次男もちょうど、事故に遭われたお子さんたちと同じ1歳児である。

寝返りが早かった次男はうつぶせ寝が好きで、気づくと仰向けにひっくり返すのだが、怒ってまたうつ伏せになってしまう。首が座りきる前に寝返りを覚えてしまったため、最初の数ヶ月は気が気ではなかった。

もちろん家では硬いマットレスを使用しているし、窒息につながりそうなものは極力ベッドに入れない。

次男は4月から新しい認可保育園に通うことになったが、はじめに「うつぶせ寝をしがちなのですが」ということを告げた。

職員内で共有されていて欲しいが、確認のしようがない。今のところ元気に過ごしているので、親としてできることは“先生を信じること”しかないのだ。

あれ、保育士配置基準ってこの人数でいいんだっけ?という事案

今回事故が起きた保育所のいずれも、保育士1名に対して1歳児6人という、国が定めた保育士の配置基準ギリギリのところで対応していたという。

自分がもし保育士だったら、1人で6人をしっかり見られる自信がない。

親として4園ほど保育園を見てきたのだが、保育園の先生の仕事には、保育以外の事務処理も多く、これまで見てきたどの園も、1歳児6人に1人、という基準よりも職員を多めに配置していた。

そんななか、子どもの通っていたある園で、朝の受け入れ時間帯に職員が少ないのが気になっていた。

早いといっても8時半である。

1~2歳児、約20人に対して職員2人がフロアに入っている。

泣き叫ぶ子どもが多く、完全にカオスだ。

子どももつられて毎朝泣くので、親としては置いていくのがつらい。

……あれ、20人に対して職員2人っていいんだっけ?

実際に保育室で見ていなくても、出勤している保育士がもっといればいいんだっけ?

私がいた時間だけ、トイレに立ったりして、たまたま先生が少なかったのだろうか。

動き回る子どもたちを、正確にカウントできていないのでなんともいえないが、全員出席していれば2学年合わせて30人いるクラスである。

担任は1歳児も2歳児も4人ずついるはずである……。

テキトーに保育園も保育スタッフも増やせばいいってもんじゃない

待機児童問題を受けて、政府が対策案をいくつか提出している。

しかし、どれも“やっつけ感”が否めないというか「とりあえず、世論とマスコミがうるさいから今年はこれでにごしといてよ!夏は選挙もあるしさ!」という意図を感じてしまう。

家の近所では、区が駅前公園の敷地を解放し、新規園開設の動きが進んでいる。

子どもの遊び場が消えるのは残念だが、未来の子どもたちのためになるなら仕方ない、というのが我々近隣の保護者の総意だ。

しかし、スタッフの手配はどうするのだろうか。

公設公営園であれば公務員基準の待遇になる。自治体によるが、私の住むエリアの待遇は、非常勤であってもかなりいいほうだ。

ところが私立になるとピンきりだ。

一度、保育士の就活フェスタのようなものにいってみたことがあるのだが(一般の人も入れるイベント)、求人票に書かれている数字はどれも切なくなるものだった。

命を預かる上にハードワーク、という意味では医師に匹敵する部分もあるだろう。

「この仕事が好きだからお金じゃないんです」というにはあまりに少なく感じたその金額。なり手がいなくなるのもわかる気がした。

保育士の仕事がもっと世間的、金額的に優遇されていくことで、なり手が増え、業務に余裕が出て、保育の質と安全は高まっていくと思う。

「10年後どうすんだよ、少子化だろ?仕事なくなるぞ」

そんなふうに反対する方が、きっとどこかにいるのだろう

しかし、今我々がついている職業だって、5年後あるかどうかわからないものだらけである。むしろ、フレキシブルに“今求められていること”で稼いでいくほうが、効率がいいのではないだろうか。

著者:kikka303

年齢:39歳

子どもの年齢:5歳・1歳

1976年東京生まれ、都立北園高校出身。東京モード学園に進学するもインディーズブランドブームにのって学校を中退、以降フリーランスのデザイナーとして活動。その傍ら、複数のテレビ局にてデジタルコンテンツを担当。2010年に結婚&出産。現在は都内某所にてWEBディレクター職についている。超イクメン夫、チャラい長男、食いしん坊な次男との4人暮らし。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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