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脳内を刺激する「読み聞かせ」 東大合格の成果を祖母語る

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 本離れが加速していると言われる現在、改めて「読み聞かせ」が注目されている。

 米国は国をあげて読み聞かせの重要性を唱え、英国は1990年代に赤ちゃんのいる家庭に絵本をプレゼントする「ブックスタート」活動が普及した。これにより、子供の基本的な思考能力向上や親子の絆が深まったと報告されている。そして、日本も2001年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」を制定し、市区町村が行う0才児健診時などに絵本を贈ったり、全国の小中高で授業が始まる10分前に本を読む「朝の読書」を推進している。

 なぜか?──近年の研究で、読み聞かせが子供の脳の発達に大きな影響を与えることがわかってきたからだ。

『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)の著者で東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授が言う。

「子供の脳は生まれた直後から8才前後をピークにして、猛烈なスピードで発達しています。特に1~2才の乳幼児は言葉を発音できませんが、実は言語に対する理解が脳内で着々と進んでいる。この段階で本を読み聞かせて子供の脳を刺激すると、言語の理解能力の発達にすごくプラスになります」

 幼少期の子供は意味がわからなくても言葉を覚えるという特性を持つ。実際、瀧教授の息子は2才のとき、時々読んであげていた大人向けの詩を丸暗記したことがあったという。こうした言語能力は将来的な学業成績の向上にも関係する可能性も考えられる。

「読み聞かせは、脳内の言語に関する領域だけではなく、聴覚を担う聴覚野や視覚を担う視覚野など、脳内のさまざまな領域を刺激します。言語機能の発達だけでなく、読み聞かせによって音を学んだり、絵と文章から自分なりに頭の中で想像を巡らせたり、親の読み方や声の調子から感情の動きを学ぶこともある。こうしたすべてが子供の脳の成長につながります」(瀧教授)

 昨年、孫娘が東大に現役合格した兵庫県在住の主婦・A子さん(78才)が振り返る。

「周りから『お孫さん、地頭がいいのね』と言われるけど、そうじゃないんです。孫がお腹にいるときから嫁は絵本を読み聞かせ、生まれてからも童話や児童小説、偉人の伝記などをいつも読み聞かせていました。おかげで孫は、同世代の子供がゲームをする間も読書する本好きに育った。物語の先を読む力も身につけ、小学校の頃からアニメやドラマを見て、“この後はこんな展開じゃないか”と予測していました。幼い頃からの読み聞かせや読書によって脳が鍛えられたのだと思います」

※女性セブン2016年4月28日号

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