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リクオ主催〈HOBO SPECIAL〉チャボ、竹原ピストル、朝倉真司、山﨑彩音の熱演で格別に最高な夜に―OTOTOYライヴレポ

リクオ主催〈HOBO SPECIAL〉チャボ、竹原ピストル、朝倉真司、山﨑彩音の熱演で格別に最高な夜に―OTOTOYライヴレポ

2016年4月8日(金)下北沢GARDENにて、リクオ主催による毎年恒例のセッション・イベント〈HOBO CONNECTION〉のスペシャル版〈HOBO CONNECTION~HOBO SPECIAL~〉が行われ、一夜限りのセッションが繰り広げられた。

毎年恒例となっているピアノマン・リクオをホストとして行われるセッション・イベント〈HOBO CONNECTION〉。今年は3月16日(水)から4月24日(日)まで、5都市で全10公演を開催、各地で一夜限りのセッションが繰り広げられているが、その中でスペシャルな1日として開催される夜がこの〈HOBO SPECIAL〉だ。

毎年多くの音楽ファンの期待を集めているこのイベント。開演前のBGMにジョン・レノンの「Oh Yoko!」などが流れるリラックスムードの中、まずは忌野清志郎のロックンロール宣伝マンとして知られる高橋Rock Me Babyが立ち上げたレーベル「me and baby music」の所属アーティスト、シンガー・ソングライターの山﨑彩音がリクオと共に、キンクスの「Waterloo Sunset」に乗ってステージへ。

「〈HOBO CONNECTION~HOBO SPECIAL~〉へようこそ! リクオですよろしく! この素晴らしい才能をみなさんに紹介できることをとても嬉しく思っております。若干17歳、オープニングアクト、山﨑彩音! おそらく、何年かしたときに17歳の頃の山﨑彩音を観たことがあるんだぞってみなさんが自慢できるようになるんじゃないかなと思います。ちょっとハードルを上げましたけど(笑)」と紹介すると、観客からは大きな拍手で歓迎された。

●オープニング・アクト 山﨑彩音
一音一音丁寧に鳴らすゆっくりしたアルペジオに、息を飲んで耳をそば立てる観客たち。少しネック寄りにストロークするギターの弾き方がなんとなくチャボに似ているように見えたのはこの日のラインナップのせいだけではないはず。大勢の観客を前に伸びやかな歌声で「○(マル)」を聴かせた後は、第一声「どうもありがとう、山﨑彩音です! どうぞ最後までよろしくね~!」と、あくまでもマイペース、プレッシャーを感じさせない鉄のハート山﨑、さすが17歳の魔女。「ワン、ツー、ワンツーさんしー」と清志郎リスペクトなカウントから代表曲「朝の唄」を軽やかに歌い出す。続く「風の夢」では時折、ギターのテールピースに右掌を当ててピックアップから重たい振動をベース音のように響かせる。それがとても自然に見えて面白い。「こんな素敵なステージで歌えてとても幸せです」との言葉から最後は「誰も知らない」へ。数ヶ月前にライヴを観たときよりも格段に緊張と緩和の表現力を増した歌声とギターを聴かせてくれた。日常を歌う若き吟遊詩人、ロックファンのおじさんたちをも嫉妬させる才能のこれからの進化にさらに期待したい。

●リクオ×竹原ピストル×朝倉真司
リクオ、パーカッションの朝倉真司、そして竹原ピストルがステージへ上がる。ピアノ、カホン、ギターに乗せて「俺のアディダス~人としての志~」からライヴがスタート。アコースティックな編成とは思えないどっしりと重たい演奏と速射砲のごとく言葉を吐き出すピストルにいきない圧倒される。地を這ってよじ登ってくるようなド迫力なシャウトに、演奏が終わった瞬間に「すげぇー!」とどよめきと大きな拍手が沸き起こった。

●竹原ピストル ソロ、×リクオ
ピストル1人になり、「ドサ回り数え唄」を弾き語り。続いて、「全然街が変わってしまって恐縮なのですが」と前置きして客席を笑わせてから「LIVE IN 和歌山」で激しくリズムを刻んで歌い出す。「これもし、僕が逆の立場だったら思わず手拍子しちゃう曲なんですけど、どうですかね?」とユーモアたっぷりなMCに観客は爆笑しつつ手拍子、ギター1本のブギーに合わせて「みんな~、やってるか!」と大合唱。出来たばかりの新曲、という「キャリーカートブルース」を歌い終えると、「リクオ師匠、よろしくお願いします!」と呼び込まれてリクオが加わり、2人を語る上で欠かせない存在という遠藤ミチロウのカバー曲「カノン」を歌う。しみじみとした前半から徐々に力を込めて、大きな体を折り曲げるように熱唱するピストル。歌い終えると、ここでピストルは一旦ステージを降りた。

●リクオ×朝倉真司
「余韻がすごいね!」と言いつつリクオが「ケサラ」をピアノ弾き語り。〈HOBO CONNECTION〉にふさわしい、長年音楽旅を続けてきたリクオならではの深みのあるドラマティックなバラードだ。歌い終えると「山﨑彩音、竹原ピストルの歌から影響を受けたバージョンでした(笑)」。そして、「自主レーベル『Hello Records』を立ち上げて、アルバム『HELLO!』が発売されます! アルバムからの曲を聴いて下さい」と朝倉と2人で、“男性アイドルグループにも歌ってもらえる曲を作りたいと思って”作ったというポップな「あれから」、続いて「僕らのパレード」を披露。軽快なピアノと朝倉のパーカッションに、観客から自然に手拍子が起きて盛り上がった。「ここがパラダイス、下北パラダイス、ガーデンパラダイス!」と煽りながら歌う「パラダイス」は、繊細なタッチのピアノによる洒落た演奏。途中、朝倉のソロを挟み色々な著名人の言葉をピアノに乗せて歌い喋りながら演奏を続ける。ミニー・リパートン「Lovin’ You」をコーラスに挟みミラーボールが回る華やかなムードの中で歌い終えた。

●仲井戸”CHABO”麗市×リクオ×朝倉真司
「俺たちのチャボ、仲井戸麗市!」とリクオに呼び込まれ、仲井戸”CHABO”麗市が大歓声に迎えられてステージに上がった。「朝ちゃん、リクオ、久しぶり!」と一声かけてから最新アルバム『CHABO』収録のカントリー・ソング「祝祭」からチャボを加えたライヴが始まった。お互いにソロを弾き合うチャボとリクオはじつに楽しそうだ。「あらためましてよォーこそ! リクオ君のおかげで、色んな素晴らしい若手ミュージシャンとやらせてもらっています!」。続いてニール・ヤングのカバー「HARVEST MOON」を日本語カバー。朝倉がホウキ持ち効果音を出してムードを作ると「おぉっ!」と客席から感嘆の声が上がり、幻想的な演奏にうっとりさせられた。

●仲井戸”CHABO”麗市 ソロ
ここでチャボのソロ・コーナーへ。「初対面の山﨑さん、俺にとっては孫のようだ(笑)。今日は山﨑さんとの出会いがあったんで、彼女くらいの年代の頃を歌った曲やります!」とチャボのホーム、新宿を歌った「エピローグ」へ。マイナーなメロディで社会に対する心情を歌った2ndソロ・アルバム「絵」からの曲だ。10代の感性で描いた新宿の歌を歌うチャボ。ステージに立つその姿はいつ観てもまったく変わらないから不思議だ。ストーンズもカバーしてた曲、と紹介してフレッド・マクダウェル「You Gotta Move」を。「やっといい風吹いたね、春らしい風」とのMCから「ガルシアの風」を「今日は、歌わないでやります」とディレイをかけたアコースティック・ギターを時折鳴らしながらポエムリーディングで聴かせる。ここまでのライヴとはまったく別の世界にいるような、そんな気分になる孤高の名演となった。

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