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青学・原監督が川内の「マラソン語るな」に答える【前編】

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〈君も仕事だから何か持って帰らないと上司にお叱り受けるから。12時半にグラウンドにきなさい。10分時間とります。青学大はら〉

 本誌記者の携帯に届いたメールの文面の送り主は、今年の箱根駅伝で連覇を果たした青山学院大学の原晋・駅伝監督(49)だった──。

 本誌は前号(4月15日号)で「最速の市民ランナー」川内優輝(29)が「青学・原監督はマラソンを語るな!」という激白記事を掲載した。

 原監督は弱小だった青学大を箱根駅伝連覇に導き、陸上界での発言力を高めている。4月からは実業団チーム「GMOアスリーツ」のアドバイザーに就任し、マラソンにも本格進出を果たしている。

 そんな原監督は2月28日の東京マラソン後に、日本勢2位に入った青学大の下田裕太(20)について、「伸びしろは200%ある。将来性を見越してリオ五輪代表にすべきだ」という爆弾提言をブチ上げたのだが、その発言に川内が“待った”をかけた。

「将来性など不確実な要素で五輪選手を選ぶのはどうか。原監督は結果を出した駅伝については語っていいが、マラソンについてはまだ早い」

 本誌は川内の発言を監督がどう受け止めるのか聞くべく、まずは青学大を通じて取材を依頼したが、「今回はご遠慮ください」とあえなく却下。ならばと大学の練習場で原監督本人を直撃するも追い返されてしまった。

 これまで週刊誌の直撃取材に応じたことがないだけに、記者も取材を諦め、グラウンドを去ろうとしていたところに、冒頭のメールが届いた。

 約束の時間にグラウンドに向かうと、原監督が待っていた。早速、本誌前号の記事について聞くと、「川内選手に会ったことはないけど、私は全然怒っていませんよ」と余裕の返答。だがインタビューが進むにつれて、本音が漏れてきた(以下「」は原監督の発言)。

「自分の言葉に責任を持ってどんどん発信するのは非常に良いことです。ちゃんと考えて話しているのだろうから、彼の言葉に反論するつもりはありません。陰でグダグダいうのでなく、堂々としていて男気があるじゃないですか」

 そう語る原監督も、やはり“マラソンを語るのはまだ早い”という発言には異論があるようだ。

「日本は民主主義国家ですから、『この人はしゃべっちゃいけない』なんてことはないでしょう。私はこれからも駅伝だけでなく、陸上界、教育などについても責任を持って話していきます」

 駅伝とマラソンは別物、ということでは? と聞くと、こう反論する。

「異なる分野の戦いなら別物かもしれないけど、私は陸上競技界に属していて、駅伝の監督ではなく、『陸上競技部』の監督だからね。駅伝もマラソンも陸上競技の一種なんだから、駅伝監督だからって『何もしゃべるな』というのはおかしな話でしょう」

 そして自身の「指導法」に強い自信を覗かせた。そもそも監督にとっては、駅伝の選手をマラソンに挑戦させたこと自体、れっきとした「指導」の一環なのだという。

「私が選手をマラソンに挑戦させたのは、それが従来とは違う取り組みだったからです。固定観念にとらわれることなく、常にチャレンジ精神を持って新しいことに挑戦するのが青学のスタイル。東京マラソンには『マラソンチャレンジ大作戦』と称して臨んだ。これまでの指導者はその精神が欠けていたかもしれませんね。

 理論は秘密なので言えませんが、青学はマラソントレーニングの概念がよそのチームとは違います。ウチは従来とは一線を画したトレーニングをやっているので、比較対象にならないんですよ。要はね、どの世界でも今の常識が将来の非常識になるんです」

(後編に続く)

※週刊ポスト2016年4月22日号

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