ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

みんな違ってみんないい、はずなのに ~子を持っても持たなくても

DATE:
  • ガジェット通信を≫

さすがに40歳が見えてくると、仲間内でも結婚した人、していない人、子どもがいる人、いない人というクラスタ分けが、なんとなしにできてくる。

それぞれ、前向きだったり後ろ向きだったりしながら、自分で決めた道を進んでいかねばならない。

それでもたまに集まると、迷いが見えることがあるのが、まだ30代後半というところなのだろう。

■ないものねだりのI Want You

子どもがいる生活を5年も続けていると、もはや子どもがいなかったときの生活を思い出すことが困難であり、『一人暮らしはどんなだったかな?』というのは完全に忘却のかなたである。

実家暮らしの感覚はなおさらだ。

昔は同じ学び舎で家族同然のように集まっていた仲間も、今はそれぞれのライフスタイルを持っている。

私のように、仕事をしながら子どもがいる人、専業主婦をしている人、夫婦2人暮らしや、彼氏と同棲中、実家暮らし、一人暮らし……などさまざまだ。

昔より、集まる日程を決めるのがむずかしくなってきたように思う。

土日じゃないとダメ、平日じゃないとダメ、夜はダメ、昼は無理、家から遠いところには行けない……。

みんなの意見を集約すると、

「じゃあ、もう、なしなし!」

となることは何度かあった。

互いが互いに

「ちょっとは予定を寄せろよ」

と思いつつも、

「まあ、しょうがないよね」

と、どこかであきらめている。

『ああ、子どもさえいなかったら』『預け先があったなら』『両親の介護がなかったら』『仕事が土日休みだったら』…

みんなが画一な状況だった学生時代とは異なり、それぞれが大人になって、それなりに重たいものを背負いながら生きている。

ないものねだりをしても何の解決にもならないのだが、親になったらプライベートをあきらめなきゃいけないのか、仕事で友人関係を犠牲にしてもいいのか、介護に縛られる人生でいいのだろうか。

そのあたりは、時折考えるのである。

■金銭感覚のズレ

月に40万近くを稼いでいて、30万は好きに使えていたころと今は、大きく異なる。

出産後の転職では固定給の仕事にことごとく落ちて、現在は、非正規雇用で働いている身である。

つまりは時給だ。

子どもの病気で休むことも増え、1ヶ月皆勤賞という月は少ない。

結果として、結婚して子どもが生まれたら給料が減る事態になっているが、私の人生設計の中では予想外の出来事であった。

賃貸で住み続けるよりマンションを買おうという話になり、購入したが、それによって毎月の出費は増えた。

子どもが増えたらその分また出費が増えた。

……手取りは増えない。

ランチは毎食300円までと決めて切り詰めているのだが、金銭的に自由な友人たちからたまに、高額な食事会の誘いが来る。

……つらい。

でも行かれないのはもっとつらい。

たまにそういうイベントが発生することを見越して、さらに切り詰めて貯金をしておくのがベターなのかもしれないが、ときどき

「結婚もしていなくて子どももいなかったら、私はもっと自由にお金を使って楽しく暮らせたのではないか」

と思ってしまう。

■不安に押しつぶされた30歳

そうはいっても、子どもが欲しいと思ったのは自分で決めたことで、それは今も揺るがない。

30歳になった年に私は実家を出た。

「このままここで暮らしていたら、なにかダメになりそうな気がする」

2年後、同棲をはじめてその翌年結婚をした。

すぐに子どもも授かった。

20代後半、お金に困ることはなかったが、死ぬほど仕事をして死ぬほど酒を飲んで暮らしていたころ、

(私はこのまま40歳を迎えていいのだろうか、子どもを生まなかったことをあとから後悔するのではないか)

と、ふと考えたのだ。

同じ分岐点で別の選択をした友人もたくさんいる。

ほんとうならば、それぞれの選択が尊重されてしかるべきところ、ついつい

「おい、ここでタバコ吸うなよ、きょう子ども同伴なんだよ!」

「久しぶりに落ち着いて話したいのに子どもがうるさいじゃないか!預けられないの?」

「日程決めようっていってるのに真っ先に『無理』っていって場の雰囲気ぶち壊すのどうなの?」

「子どもつれてきて疎まれるのもイヤだから行くのやめようかな」

と、お互いの事情を汲めずにいらいらしてしまう。

■不要な摩擦は避けたい

毎日同じクラスタの中でどっぷり浸かっても刺激がないし、新しいなにかを学びたい気持ちはいつもある。

年齢を経るごとに個人の事情が色濃くなっていくことを、認めながら折衷案を出す。

それをほんとうはお互いにしないとね、と思いつつ、嫉妬なのか、自分の思い通りにならない苛立ちなのか、ラクだからつい似たような環境のメンバーで集ってしまうことは多い。

近年話題になる社会問題に平均して言えることだが、想像力の欠如。

『自分の考え方が絶対だ』と思うのをやめて、まあ、そういうこともあるよねー、くらいでゆるゆる生きていったほうが、人生拾い物が多いのではないかなあと思うのだ。

『親である前に一人の人間だ』ということを時々思い出すためにも、さまざまな環境の友人と一同に会することを、定期的にやって行きたいと思った次第だ。

著者:kikka303

年齢:39歳

子どもの年齢:5歳・1歳

1976年東京生まれ、都立北園高校出身。東京モード学園に進学するもインディーズブランドブームにのって学校を中退、以降フリーランスのデザイナーとして活動。その傍ら、複数のテレビ局にてデジタルコンテンツを担当。2010年に結婚&出産。現在は都内某所にてWEBディレクター職についている。超イクメン夫、チャラい長男、食いしん坊な次男との4人暮らし。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

関連記事リンク(外部サイト)

出産まで長男は義実家へ…ひとりぼっちの夜、寂しさから掃除をしまくった思い出 by ゆずぽん
第2子出産でママ友関係が激変!疎外感にモヤモヤする自分にビックリ
チョコに飴、デビューはいつ?!ママ友グループで異なる子育て文化

赤すぐnet みんなの体験記の記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP