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グラミー受賞 小澤征爾の理念とは

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J-WAVE金曜の番組「〜JK RADIO〜TOKYO UNITED」のワンコーナー「antenna* THE HIDDEN STORY〜CURATING@NOW〜」。4月8日のオンエアでは、第58回グラミー賞で最優秀オペラ・レコーディングを受賞した、小澤征爾さん指揮によるサイトウ・キネン・オーケストラ演奏「ラヴェル:歌劇 こどもと魔法」の舞台裏について、森安淳さんにお話を伺いました。

森安淳さんは、毎年、長野県松本市で開催されてきた「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の公演プロデューサー。今年グラミー賞を受賞した「こどもと魔法」は2013年にこの公演で録音された作品です。

オペラの始まりというのはだいたい、ストーリーが浮かび上がってくる序曲で始まったりするのですが、この「こどもと魔法」にはそれが全くありません。

「一番最初に入ってくる音が、『え?』っていうような、『なんだろう、この音は?』っていう音で始まるんです。それは、すごく嫌な勉強をさせられている反抗期の男の子が、こんな気持ちなんだろうなっていう音をまさに表現してて。その次に、彼が『もうこんなのやってらんないよ!』って暴れ出す。そこに曲が移っていくところがすごいんです」と森安さん。

同作には、地元の子どもたちとアマチュアの歌手8人が参加しています。小澤さんはもともとコーラスが好きで、みんなと一緒に歌を作るのが大好きなのだそう。

同作は2部構成になっており、1部目は子どもが悪い子からいい子になっていくストーリー。悪い子が破壊したものが化けて出てきて、彼らをこらしめます。2部目は庭に出ていきます。その庭が幻想的な舞台になっており、虫・動物・森の植物などを、松本の市民の8人のコーラスのみなさんが、それぞれ楽しそうに表現されます。

「仕事をしながら参加しなければいけないという、条件的に厳しいものがあったと思うんですけれども、小澤さんと一緒にいい作品を作りたいという情熱で、本当に無理を承知でやっていただいて。もうプロもアマチュアも関係ないです、こうなると。やっぱりその場で一緒に作るっていうのが一番大事なんだと思うんです」と森安さん。

このフェスティバルは、オーケストラが世界中から集り、演奏して帰っていく、というのではなく、“松本に集まって一から作品を作り上げていく”ことが小澤征爾さんの理念であり、第一回目から引き継がれている伝統。プロデューサーの森安さんが強調したのは”一緒に作品をつくることの大切さ”でした。

「小澤さんは、どこへ行っても同じじゃないですか。行くところ行くところで、その土地の人たちと音楽を作って聴いてもらう。小澤さんはどんな人たちとでも何の隔たりもなく、音楽を作る方だと思うので、根っから好きなんじゃないですか。人と音楽を作るのが」(森安さん)

現在、「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」から「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」と名前を変え、今年も8月から9月に「こどもと魔法」も上演されます。こちらは、グラミーを受賞したときのプロダクションではなく、小澤征爾音楽塾オーケストラによる公演となるそう。若き音楽家たちによるオペラ、ぜひお楽しみに。

【関連サイト】

「〜JK RADIO〜TOKYO UNITED」オフィシャルサイト

http://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/

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