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北欧女子オーサさんに聞いた 日本とスウェーデンの住まいの違い

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北欧といえば、「シンプル&洗練されたインテリア」「かわいらしい雑貨」「ナチュラルで素敵な暮らし」などなど、憧れを抱いている人も多いことでしょう。そんな北欧・スウェーデンから日本にやってきて、日本でマンガを書いているのが、オーサ・イェークストロームさん。現在の和室のシェアハウス暮らしや初来日の衝撃、ストックホルムと東京の住宅事情の違いまで、幅広く聞いてきました。

東京の冬の住まいは、スウェーデンよりも寒い!

オーサ・イェークストロームさん(以下、オーサさん)は、スウェーデン出身の漫画家。13歳のころに見たアニメ『セーラームーン』の影響で日本に憧れ、スウェーデンで漫画を書き始め、いつか東京に移り住みたいと考えていたそう。その念願叶って、2011年に東京に移り住み、『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』(メディアファクトリー)を上梓。現在、都内のシェアハウスで暮らしながら執筆活動を続けています。

「私の部屋は5.5畳で少し狭いですね(笑)。寝るところと仕事するところが同じなので、たまに窮屈だと感じます」といいます。現在、シェアハウスにいるメンバーは日本人とスウェーデン人が半々だそうですが、そのなかでもオーサさんが一番、長く住んでいる存在だそう。作品では日本の住まいについても、数多くふれられていますが、気になるのは「寒さ」だとか。

「昨年のクリスマスの時期にスウェーデンへ帰りましたが、外気温は−17度でも、部屋のなかは温かい。住んでいる建物が古いせいかもしれませんが、東京だと家のなかでも寒いです」と話します。厳寒の北欧では、住まいの断熱性能が高く、断熱材がふんだんに使われ、窓は複層ガラスが当たり前。一方で日本の住まいにも断熱材は入っているものの、窓を含めたトータルの断熱性能はスウェーデンほど高くありません。そのため、スウェーデンよりも東京が寒い! という驚きの逆転現象が起きているのです。

【画像1】スウェーデンでは、室内でも靴は履かずに生活する。冬でも室内は暖かく、靴下で過ごせるそう(写真撮影:片山貴博)

初来日では畳に感動。でも今は苦手。理由はニオイ!?

また、寒さに次いで、暮らしのなかで困るのが湿気だそう。

「スウェーデンでもカビは生えますが、日本ほどではありません。カビが生えるのはキッチンの食品くらいかな……」。確かに日本は湿度が高く、マメに手入れをしないとすぐに排水口などはヌメってしまいますし、カビも食品だけでなく、排水口やパッキン、カーペットや布団の裏などに生えることも。作品のなかでも、布団をあげずにいたら、カビが生えたというエピソードが紹介されていました。ちなみに、現在は畳のうえにカーペットを敷き、離婚した友人からもらったベッド(通称・離婚ベッド)で寝起きしているそう。

【画像2】布団にカビが生えたエピソード(画像提供:メディアファクトリー)

では、初来日のとき、日本の建物で感動したのは、何だったのでしょうか。

「初めて畳を見たとき、“本物だ〜”とっても感動して、ワクワクしました。あとは、照明のヒモですね。初めて見たので。ただ、畳は大好きだった時期もありましたが、今はその熱も冷め、少し苦手です。特にニオイが…」といいます。それでも、まだまだ「日本での発見はつきない」というオーサさん。何より素晴らしいのは、「どこでもキレイで、安心して使える日本の公衆トイレ!」だと目を輝かせて教えてくれました。

「日本の田舎にある民家も好きで、旅行などでも訪れます。古い建物が壊されていくのは、少しさみしいですね」と、日本の建物を愛してくれているよう。一方で、母国・スウェーデンのストックホルムでは、古い建物が残されています。

「でも、昔のものを残すのはいいですが、高層ビルもないですし、ちょっと味気ないです。京都のように特別なエリアで昔の建物を守るのもいいですし、東京のように高層ビルやカラフルな色使い、神社などがミックスされた感じも好きです。私は東京やロンドンのように古いものと新しいものが共存しているほうがいいと思います」と話します。

待たずに賃貸住宅を借りられる、東京は素晴らしい!?

また、母国スウェーデン・ストックホルムでは、賃貸住宅が不足し、賃貸住宅を借りるのになんと10年以上待たないといけないそう。

「スウェーデンの独自の制度なんですが、賃貸住宅に住みたい人はまず“斡旋サービス”に登録をしなくてはいけません。登録をした日から待ち日数がカウントされ、ポイントが溜まっていくんです。ポイントの多い人から入居できるんですが、入居できるのが10年後、20年後ということも! 産まれたときに、親が子どもの名前で登録することもあるほど。ストックホルムで住まいを借りるのは大変なんです!」(オーサさん)

現在の東京でも外国人が住まいを借りるのは大変なことも多いようですが…と聞くと、「それでも、あちらこちらに不動産会社があり、審査を受ければ借りられる。これは画期的、素晴らしいことですよ」と、力説していました。

オーサさん自身は、日本で人気の北欧インテリアについては、どう思っているのでしょうか。

「北欧のデザインは、ベージュや白が中心で、なんというかよくありすぎて、つまらないという印象です。私がイケアに行くときは食料を買いに行くときですね」と笑います。シンプルモダンな北欧デザインも、スウェーデン出身のオーサさんからみると見慣れすぎていて、新鮮味がないのかもしれません。

これから、オーサさんが住んでみたいのは、日本のマンションだそう。ネズミと寒さに悩まされないだろうというのが、その理由です。設備が整ったマンションで暮らせば、きっとまた新しい発見があるはず。オーサさんから「不思議」という日本の暮らし、これからも存分に満喫してもらいたいものです。

日本で大人気の北欧インテリアは、オーサさんから見れば「物足りない」そう(写真撮影:片山貴博)●取材協力

オーサ・イェークストロームさん

1983年生まれ。スウェーデン出身。アニメ『セーラームーン』、漫画『犬夜叉』にふれて、漫画家になることを決意。一番好きなアニメは『少女革命ウテナ』、漫画作品は「ナナ」。7月には最新刊を刊行する予定

オーサさんブログ
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