子のお祝い、今も昔も「お赤飯」が定番なワケ
入園式や入学式など、桜咲く4月は日本では節目の季節。新しいスタートに心躍らせている子どもたちも多いことでしょう。ワクワクと緊張が入り混じった一日の終わりは、家でゆったりと夕食をとりながらお祝いしたいもの。そんなときは「お赤飯を炊く」という家庭もまだまだ多いのでは?
赤飯の「赤」はおめでたさの象徴
かつて日本では幼児の死亡率がきわめて高く、全死亡者数の70%前後を占めていたという時代もありました。「七つ前は神様の子」という言葉が残っているように、7歳以下の幼い子は容易に神様のもとへ連れ去られてしまうほど儚い存在だったのです。
生後7日目にお赤飯を炊き、尾頭付きの鯛を添えてお祝いする「お七夜」という行事も、赤ちゃんの健やかな成長を願ってのこと。また、生後100日目に行う「お食い初め」も同様の通過儀礼であり、やはりこちらもお赤飯でお祝いします。昔の人々は小豆の赤い色素に、厄除け・魔除けの力があると考えていたのだとか。日本人の「赤」への信奉は長い歴史を持っており、平安時代も宮中では節日に赤飯が供されていました。
いろいろな“ご当地”赤飯もあり
昔ながらのお赤飯は小豆ともち米で作るのが一般的ですが、地域によってさまざまなバリエーションがあります。鹿児島の奄美大島ではハーヤマンという赤紫色の山芋とうるち米で炊くお赤飯もあります。また、米どころの新潟では「醤油赤飯」と呼ばれる醤油おこわも作られてきました。小豆ではなく、黒豆で炊く赤飯やおこわも知られていますし、東北地方などでは仏事に赤飯をお供えする風習が今でも残っています。
赤飯はどんな栄養があるの?
赤飯の赤は小豆の煮汁から出た色ですが、小豆には良質のたんぱく質をはじめ、ビタミンB類、カリウム、鉄分、食物繊維などが豊富に含まれています。とりわけサポニンという成分は、肥満のもとになる中性脂肪の増加を抑制するほか、むくみ防止や便意解消、血液さらさら効果もあり。小豆を煮出した汁にはサポニンが豊富に溶け込んでいますので、その煮汁で炊いた赤飯はとてもヘルシーな伝統食といえるでしょう。
たいていの子どもはほんのり甘いお赤飯の味が好きなはず。また、お赤飯が食卓に並ぶと家族の気持ちもパッと華やぎます。ハレの日のお祝いは皆でそろってお赤飯を食べてみてはいかがでしょう?
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