意外とバリエーション豊富!?「お世話になっております」の言い換え表現まとめ

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取引先とのビジネスメールのやりとりをする際の挨拶の常套句といえば、「お世話になっております」。実際に顔を合わせたことのない相手と初めてメールをやりとりする際にも、何気なくこの挨拶を使いがちですよね。

とはいえ、ときには会ったことのない相手に対して「お世話になっております」と使うことに対して違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、取引先との初メールで使う際の注意点や、「お世話になっております」の言い換え表現について、ビジネスマナー講師の尾形圭子さんに伺います。

既に会社間でのやりとりがあるか否かで挨拶も変わる

まず、「『お世話』には『尽力する』『面倒をみる』『間に立って斡旋や間を取り持つこと』などの意味があります」と尾形さん。その意味にのっとると、会社間での面識がまだ一度もない相手に対して「お世話になっております」という挨拶を使うことは、やはり適切ではないようです。

「会社間の取引もない相手と初めてメールする場合は、『突然のメールで失礼いたします。私、〇株式会社〇部の〇〇と申します』『初めてメールをさせていただきます。私、……』のように始め、誰かから紹介していただいた場合は、その旨を明記するようにしましょう」

また、すでに会社間での取引などがある場合について、尾形さんは次のように語ります。

「個人的に面識がなくても会社間で取引などがある場合は、『お世話になっております』を使うことは間違いではありません。ただ、その際は『いつもご愛顧いただきありがとうございます』のような御礼の挨拶から始めたほうが好印象です」

ちなみに、「お世話になります」と「お世話になっております」の使い分けについては、これから何らかの世話になる場合には「(今後)お世話になります」、すでに世話になっている場合は「(現在)お世話になっております」という違いがあるのだそうです。そのため、取引が既にある場合は「お世話になっております」を使用するのが適切と言えます。

今日から使える「お世話になっております」の言い換え表現例

「お世話になっております」は形式的な挨拶。心がこもっていない形だけのものになりがちですが、次の例のように、相手や状況により表現に変化を持たせたり、具体的な言葉を加えたりすることで、印象アップにつなげられるのだそうです。

(例)

■継続してお付き合いがある場合

→「いつもお世話になっております」

■継続して非常にお世話になっている場合(ただし1~2回の取引では使用しない) →「いつも大変お世話になっております」

■かしこまった言い方をする場合

→「平素より大変お世話になっております」

また、連続するメールのやりとりにおいて、返信の度に「お世話になっております」を使うことは一見相手に対して丁寧にも思えますが、「まさに形だけのものとなってしまい、違和感さえ感じることも」と尾形さん。

やはり乱用は避け、代わりに次のような表現を使うと良いのだそうです。

(例)

■返信のお礼をする場合

→「ご返信ありがとうございます」

■シンプルに受けとったことを伝えたい場合

→「メールを確かに受け取りました」

■かしこまった言い方をする場合

→「メールを拝受いたしました」

■何度もメールを送る場合

→「たびたび失礼いたします」「何度も申し訳ございません」

■すぐに追加情報を送信する場合

→「追加情報を送らせていただきます」

まだまだある!タイミングに合わせた挨拶とお礼の表現

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このほかにも「お世話になっております」は、シーン別で次のような挨拶文に置き換えることができるのだそうです。

■相手が朝、必ずメールを読んでくれることがわかっている場合

→「おはようございます」

■以前の相手とのやりとりから時間が空いてしまった場合

→「大変ご無沙汰しております」

■過去の取引があった場合

→「その節は大変お世話になりました」

■取引先への日頃のお礼を表す場合

→「いつもご愛顧いただきありがとうございます」

→「いつもお引き立ていただきありがとうございます」

■相手への具体的なお礼を伴う場合

→「先日は大変お世話になり、ありがとうございました」

→「このたびは〇の件で大変お世話になりました」(限定的なことへのお礼)

■個人的な付き合いもある相手への感謝の言葉を伴う場合

→「いつも格別のご高配にあずかり、厚くお礼申し上げます」(かしこまった表現)

→「日頃、何かとお力添えいただき、誠にありがとうございます」

→「日頃のお心遣い、心より感謝申し上げます」

まとめ

挨拶の言葉は対面・メール・文書を問わず、礼儀やコミュニケーションとして必須ですが、敬意や謝意を表す言葉でもあるため、毎回形式的な決まり文句というのも寂しいもの。相手や状況に合わせてできるだけ具体的な言葉にする、というひと手間を加えるだけで、相手にもぐっと気持ちは伝わるはずです。

取材協力:尾形圭子

株式会社ヒューマンディスカバリー代表取締役。航空会社、大手書店、外資系化粧品会社を経て2000年に独立。現場感覚を理解した実践的な電話応対、接遇、クレーム対応、新人研修などの教育指導や専門性の高いコンサルティングを展開。主な著書「イラッとされないビジネスマナー社会常識の正解」(サンクチュアリ出版)は5万部を突破。近著に「<電子版>やばいよ!お葬式5分前」(すばる舎ランゲージ)。その他20冊以上。現在、マナー講師、執筆者、僧侶として、幅広く活動している。

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