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作家・村上龍が新社会人に向けて送る、挑発的サバイバルメッセージ

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作家・村上龍が新社会人に向けて送る、挑発的サバイバルメッセージ

 本日、入社式を迎えた新社会人も多かったはず。希望、期待、緊張あるいは不安……複雑な気持ちを抱え、人生の新たな一歩を踏み出したことでしょう。

 そんな彼らに、作家の村上龍さんがメッセージを公開しています。NTT都市開発株式会社の特設サイト内の「新社会人のみなさんへ 村上龍」と題された、こちらのメッセージ。村上さんが「夢」「上司」など、7つのテーマに執筆しており、新社会人はもちろんですが、”元”新社会人である現役ビジネスパーソンにとっても、見逃せないものとなっています。

 とかく「最近の若者は……」と批判の目にさらされがちな若者世代ですが、村上氏は、声高に若者批判を叫ぶのではなく、冷静に現状を分析。エッセイ集『逃げる中高年、欲望のない若者たち』で、以下のように述べています。

「現代の若者の多くは、世代の循環を意識するのがむずかしい。今の中高年たちも自分たちと同じような青春時代を過ごし、自分たちと同じような境遇で努力したと思うことができないからだ。高度成長、バブル、そして失われた二〇年を通して、世代間に深刻な断絶が生まれている。政治家もマスメディアもその断絶を語らない。だから、その断絶が解消される可能性はゼロだ」(同書より)

 なんら職業訓練を積む機会もなく、仕事に必要なスキルを身に着けることもなしに、いきなり社会に放り出される若者たち。非正規雇用を余儀なくされる人も増えているほか、運よく正規雇用として希望の会社に入社できたとしても、新人を教育する余裕のある企業は以前に比べ少なくなっています。また、高度成長期のように、働いたら働いただけ、賃金が上がる時代でもありません。

「どの集団に入れば人生を有利に生きられるか、という問いそのものが意味をなさなくなった。有利に生きる、成功する、金持ちになる、という目標をまず捨てることが重要だろうと思う。成功を考えてはいけない。考えるべきは、死なずに生き残るための方法である」(同書より)

 経済情勢の変化の波にさらされ、慢性的な構造不況にある昨今。同書は2010年11月に発刊されたものですが、今年の新社会人だけでなく、過酷な時代を生き抜く現代のビジネスパーソンにとっても貴重な”サバイバルメッセージ”が並びます。今から5年半前に、村上さんが綴った言葉と、冒頭の特設サイト「新社会人のみなさんへ 村上龍」で綴ったショートメッセージ。気になる方は、どちらも読み比べてみてはいかがでしょうか。

【関連リンク】
NTT都市開発
「新社会人のみなさんへ 村上龍」
http://www.nttud.co.jp/omedeto/index.html

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