古川聡 宇宙飛行士だからこそ語れる「世界平和」とは?

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J‐WAVE平日(月〜木)夕方の番組「KIRIN ICHIBAN SHIBORI ONE AND ONLY」(ナビゲーター:ジョン・カビラ)。毎回、時代のフロントランナーに“ここだけの話”をうかがってきた番組も今週がラストウィーク。月曜からJAXA宇宙飛行士の古川聡さんに登場いただき、「無重力では全てが相対的になる」ことや「昼夜の概念がなくなる世界」であることなどをうかがってきました。

番組最終回となる3月31日のオンエアでは「はじめて宇宙から地球を見た時」の話、そして「宇宙飛行士として大切にしていること」についてうかがいました。

* *  *

ジョン・カビラ:古川さん、宇宙飛行士として初めて地上400kmから地球を見た時、どんな思いでしたか?

古川さん:実はすぐには見られなかったんです。窓が横にあるのですが、横を見ようとすると気持ち悪くなることが多いんです。船長は半年間滞在した経験がありまして、よく知っていますので「君は私の船長補佐として、きちんと仕事をしてもらわないと困るし、気持ち悪くなるといけないから、すぐには窓を見ないでほしい」と。

ジョン・カビラ:うわ〜! せっかく着いたのに……。

古川さん:見るのはしばらく経ってからにしてほしいと言われたんです。だから、見たいのに我慢して、2〜3時間経ってからひと段落したところでゆっくりと見たんです。すると、地球が青く綺麗に見えたんですけど、海の色よりもやや濃い色で縁取りがされているんです。

(中略)

ジョン・カビラ:宇宙飛行士として、大切にしてらっしゃることにはどんな風にお答えになりますか?

古川さん:色々な国際的なチームで仕事をさせていただいた経験を活かして、チームとして高いパフォーマンスを出せるように、自分がその中のリーダーになったとしても心がけていきたいと思っています。

ジョン・カビラ:それは風通しがよくてオープンで、みんなの意見はちゃんと聞いているよ、という環境作りが大変ですね。

古川さん:それはなかなか難しいですね。でも、とてもやりがいがあって素晴らしいことです。

ジョン・カビラ:考えてみると、たかだか30年前、まだ冷戦の名残があったり、新しい冷戦になっているとみられる向きもありますので、ロシアとアメリカのように文化の衝突がありますよね。

古川さん:実は私がバックアップとして訓練をしていた時に、米国人とロシア人のチームと、ソユーズをやっていたんですけど、その時の米国人の飛行士はFの飛行士なんですね。ロシア人の人はミグの戦闘機乗りで、今は仲良く訓練をしていますけど、「ひとつ時代を間違えたら戦っていたかもしれないね」と語りつつ、「でも今は一つの国際チームとしてちゃんと試験も通ってやっていますよね」と。笑い話ですが、国際協力の素晴らしさの象徴かなと思いました。

ジョン・カビラ:結局、一緒に何かのタスクがある、一緒に何かのミッションがある。文化や歴史、宗教観も含めて色々な文明の対立があると言われていますけど、共通の目的があれば乗り越えられるんですよね。

古川さん:その通りです。

【関連サイト】

「KIRIN ICHIBAN SHIBORI ONE AND ONLY」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/oneandonly/

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