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佐野元春、35周年アニバーサリー・ツアー千秋楽で35曲披露

佐野元春、35周年アニバーサリー・ツアー千秋楽で35曲披露

アライテツヤ/(C)DaisyMusic
佐野元春の35周年アニバーサリー・ツアーの最終公演が3月27日に東京国際フォーラム ホールAで行われた。

1曲目は1982年リリースのサード・アルバム「SOMEDAY」に収録された「シュガータイム」。いきなりの80sナンバーに、オーディエンスは総立ちとなり、リアルタイム世代のファンのハートを鷲掴みにする。

このツアーのメンバーは、これまで佐野元春を支えてきた80年代のTHE HEARTLAND、90年代のTHE HOBO KING BAND、00年代のTHE COYOTE BANDからの選抜ミュージシャン9人で構成されるTHE COYOTE GRAND ROCKESTRA。「昔の曲から今の曲まで、今夜はたっぷり演奏しますから楽しみにして下さい!」と佐野が言うように、35年を支えた熟練のメンバーによる、35年間の軌跡を辿るオールタイム・ヒット編成。しかもアルバムに収められたアレンジに近い形で演奏されるので、ファンは大喜び。中盤はアルバム2000年代にリリースした「Blood Moon」「ZOOEY」「COYOTE」「THE SUN」の曲に、90年代に発表したアルバム曲を織り交ぜながら、徐々にデビューした頃へと遡るように演奏が続いていく。

アライテツヤ/(C)DaisyMusic
中盤パートの最後では自身の出発点でもある35年前の横浜のサンドイッチ屋で演奏していた話しや、観客がほとんど居なかった新宿ルイードで毎月演奏していた頃のエピソードを披露。「いつかどこかでボクの曲を、みなさんが見つけてくれたおかげで、こうして僕はここに立てています。ここまでサバイバルしてきた事をみんな誇りに思ってくれていいよ!ここにこうして集えるのは奇跡だと思います!」と長い間応援してくれてきたファンに感謝の思いを語り「色々な思いを込めて次にこの曲を!」とアコースティック・ギターに持ち替え「ジャスミン・ガール」を噛み締めるようにじっくりと歌う。

コンサートはいよいよ終盤のコーナーに差し掛かる。「ここから、みんなと一緒に一気に80年代に戻ろう!」と佐野のかけ声と共に始まったのは「ヤングブラッズ」。イントロが鳴った瞬間に会場はドゥーッと湧く。続いての「約束の橋」では、堰を切ったように大声で泣き出しながら歌う人が続出し、最後の”ラララ”では全員で大合唱。

アライテツヤ/(C)DaisyMusic
「これまでたくさんの曲を書いて来ましたが、その中でもこの曲は特別な1曲です」と歌ったのは「サムデイ」。サビでは全員が拳を振り上げての一緒に歌い広い会場がひとつになる。続いては8分超にも及ぶ壮大なナンバー「ロックンロール・ナイト」、次の「ニューエイジ」では、歌詞の”星屑みたいに降ってくる”に合わせ天井からは無数の紙片が舞い降り、場内は一変して幻想的な世界に。本編最後は「ものごとに終わりがあれば、必ず始まりがある。ボクの場合の始まりはこんな感じ!」と佐野が赤いストラトキャスターをジャーンとかき鳴らして始まったのはデビュー曲の「アンジェリーナ」。オーディエンスも、この瞬間を待ってたとばかりに大爆発。国際フォーラムが揺れんばかりの盛り上がりを見せ、巨大なロックンロール・パーティー会場となった。

アンコールは、みんなが大好きな懐かしの80sナンバーの連打。ここまでで既に3時間近くが経過しているが、佐野のパワーは全く衰えを知らず、観客はノックアウト寸前。そんな場内の空気を察してか、セカンド・アンコールでは、デビュー前の16歳の頃に作ったという「グッドバイから始めよう」を佐野自身がキーボードを弾きながら静かに歌い綴る。この緩急具合が絶妙で、続いては再びバンド・メンバーを呼び骨太のロックンロール・ナンバー「国のための準備」を豪快に演奏。35周年アニバーサリー・ライブは、まだまだこんなもんじゃない。「僕はテレビよりラジオが好き。ラジオはボクの友達でした。ラジオの持ってるポテンシャルはまだまだ大きいと思う。」とラジオ愛を語って「悲しきレィディオ」へ突入。ステージを右へ左へと縦横無尽に駆け回り、スライディングまで見せるほどのパワーを炸裂。さらにメドレーで数曲を歌って会場を湧きに湧かせ、長い時間に及んだロックンロール・ナイトを締めた。

いつまでも拍手と歓声が鳴り止まない会場に向かって「35(周年)とか60(歳)はただの数字だ!皆さんが応援してくれる限り、僕の情熱が失せない限り、これからもたくさんいい曲を書いて行きます!」と深々とお辞儀をして全35曲、3時間30分のステージを降りた。昨年12月に京都でスタートした全国11ヶ所12本の佐野元春の35周年アニバーサリー・ツアーは、25000人を動員し、この日千秋楽公演を終えた。

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