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万引き犯を後日逮捕してほしいのですが、可能でしょうか?

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Q.

 あるお店の店員をしています。高校生が明らかにものを取ったんです。盗ったところは見ていないのですが、状況からして絶対そうなんです。
 それで追いかけたのですが、見つかって声をかけた時には盗んだものを持ってなくて、そのまま帰しました。これって警察に状況を説明したら後日逮捕とかできるんですか?防犯カメラにはものを盗ったところは映ってません。

(20代:女性)

A.

 万引きは、「窃盗罪」(刑法235条)に分類されます。
 窃盗は「他人の財物を窃取した」ときに成立するとされ、窃取は、「自分以外の人の占有する有体物の占有を、その人の意思に反して、自己または第三者に移転する行為」とされています。そして、「自分のものにしようとする意思(不法領得の意思)」が認められることが必要です。

 これを万引きに当てはめて考えると、「店舗内の商品を取って、店の外に持ち出す」というのが窃取行為になります。そして、「万引きしようと思って盗った」という主観的要件を満たす必要があります。

 万引き犯検挙の難しさは証拠を集めづらいという点です。
 万引きした商品の多くは、広く世間に流通しているものであり、「本当にその店で盗んだものか」という点に疑問符がついてしまいます。また、盗んだ商品だろうと問いつめても「これは買ったものです」と切り返される可能性があります。

 ご相談内容で示されたように、高校生が店を出た後、商品を持っておらず、防犯カメラにも映っていなければ後日の検挙は難しいと言わざるを得ません。
 そもそも、本当に窃盗行為を働いていたのか怪しいという結論になりそうです。

 こうした難しさがあるため、万引き犯は基本的に現行犯人(現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者を言う:刑事訴訟法212条1項)逮捕で検挙するのが一般的です。

 具体的には、「うっかり支払い忘れた」と言い逃れできないように複数の商品を隠し持って店の外に出たタイミングをおさえるなどの手法を用います。
 そして、事務所に同行を求め、盗むつもりで持ち出した旨を犯人から言わせ、主観的要件を認めさせることを行います。

 今後、ご指摘された高校生が来店されたときは、上記の対処法をもとにマークをしておくなどを行ってみてはいかがでしょうか。

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