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アニソンシンガーELISA、1980〜2010年代の名曲をプログレッシブ・エレクトロなスタイルでカバー

アニソンシンガーELISA、1980〜2010年代の名曲をプログレッシブ・エレクトロなスタイルでカバー

3月23日にアニメソングのカバー曲を収録した初のカバーアルバム『ANICHRO』をリリースしたELISA。

『ANICHRO』とは、「アニメソング×クロニクル(年代記)」の略称。収録した4曲も、1980年代/1990年代/2000年代/2010年代と、10年単位で選出。選ばれたのが、「天空の城ラピュタ」の挿入歌『君をのせて』(井上あずみ)、「カードキャプターさくら」のオープニングテーマ『プラチナ』(坂本真綾)、「交響詩篇エウレカセブン」のエンディングテーマ『秘密基地』(高田梢枝)、「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングテーマ『ジョジョ~その血の運命~』(富永TOMMY弘明)。
それぞれの楽曲を原曲の魅力を最大限生かしたうえでELISAらしい歌唱法が映える形でアレンジ。辿り着いたのが「プログレッシブ・エレクトロなスタイルでカバー」することだった。別の言い方をするなら、「オリジナル×シンフォニック/エレクトロ+オペラヴォイスの融合」という、ELISAの歌声の魅力を何よりも生かした形で構築されている。心惹かれるカバー曲が必ず持っている「原曲の良さ×歌う本人らしさ=2つの要素が対等に混じり合い、魅力を倍加してゆく」法則。ELISAの『ANICHRO』にも、その法則がたっぷりと生かされている。

以下へ、本人が語った楽曲解説を記そう。

・「天空の城ラピュタ」挿入歌『君をのせて』(井上あずみ)
「私が得意としている『おおらかに歌い上げるメロディラインを持った曲』や『ELISAの持ち味でもあるソプラノ系の歌声』と『プログレッシブ・エレクトロ』という音楽性をミックスしたときに似合う1980年代の楽曲として浮かんだのが『君をのせて』でした。『君をのせて』をカバーして改めて感じたのが、30年経っているのに、今聞いても強い存在感を放つ楽曲の魅力ですね。ここまで大胆にアレンジを変えたのに原曲らしさがまったく色褪せない・・・長く支持を得続けてきた歌の持つ力強さを感じることが出来ました」

・「カードキャプターさくら」のオープニングテーマ『プラチナ』(坂本真綾)
「私、ピアノを習っていた事もあって、楽曲を歌う際にはかならず楽譜をいただき、細かい音符の動きまで理解したうえで歌入れに望むんです。だから今回も、事前に『プラチナ』の楽譜を用意していただき、譜面を読みながら改めて原曲を聞いたんですね。そのときに気づいたのが、真綾さんは楽譜では表せない音符も歌に折り込みながら昇華していたことなんです。そのニュアンスを、声色も含めELISA流にどうアプローチしてゆくのかが私の課題でした。冒頭♪I’m a dreamer♪という歌声が響いた時点で宇宙空間にも似た広がりを感じていただけると思います。アレンジもクラブミュージック風テイストも取りいれていて、一度CLUB EVENTで歌ったときズシンと響く低音に躍動感を感じて、とても心地好かったです」

・「交響詩篇エウレカセブン」エンディングテーマ『秘密基地』(高田梢枝)
「今回収録した4曲の中で、一番オケの音数を減らして歌ったのが『秘密基地』でした。この楽曲では、水面に波紋が広がるような声色をイメージして歌いました。初めてこの曲の歌詞を読んだときに涙したくらい『秘密基地』の歌詞が気に入ってしまって。一番に詰め込んだのが、幼い頃、心に想い抱いてた気持ち。二番では主人公が成長し、大人になっているんですけど。でも、まだまだ大人になりきれてない自分に悔しさを感じていたり。歌うたびその心模様に強く感情移入し、気持ちがこみ上げてくるのを感じていました。歌うときは細かい感情のニュアンスを大事にしたので、1曲通して感情の変化に合わせた私の声色の変化も味わっていただけると思います」

・「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングテーマ『ジョジョ~その血の運命~』(富永TOMMY弘明)
「私自身「気持ち滾る男性ナンバーも歌いたい」と思っていたのでこの歌を選びました。富永TOMMY弘明さんの歌声が本当に力強いじゃないですか。私も、負けないように!と、レコーディングのときに手にしていたペンが折れるくらい力を込めながら、ある種、戦っていましたね。歯医者さんで歯を抜くときに痛みをグッと我慢するときのような心境で歌っていたせいか、歌い終わったら汗だくでした(笑)。とくに一番最後の♪ジョジョ♪のロングトーンは、歌いきった後に倒れそうになったくらい。まさにこの歌は、期待を嬉しく裏切れた楽曲になったと思います」

黒ELISAの姿が意味したのは「時空を超えて歌い継ぐ魔術師」!?

普段は、「いろんな歌の魅力にELISA自身を染め上げてゆく」想いから白い衣装を好んできたELISAだったが、今回は黒い魔術師のような装いで登場。『ANICHRO』のCHROに絡めた洒落心も含んではいるが、一番の理由が「時空を超えて歌い継ぐ姿」を投影してのこと。ジャケットに映し出された白い煙の中にたたずむELISAは、いろんな年代を行き交い、姿を現したときの姿。裏ジャケットやスリーブ、『君をのせて』のMVの中でもELISAが手にした時計の部品は「時空を超える」意味を象徴したもの。ELISAが「クロニクル」をテーマにした理由は、ヴィジュアル要素のあちこちにも反映されている。

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