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暴行を受けて逃げ込んだ高速道路で交通事故死。これって何罪?

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Q.

 執拗かつ長時間の暴行を受けたYは、恐怖感を抱き、必死の逃走を図った。咄嗟に逃げ込んだ先が高速道路であり、Yは車にはねられて死んでしまった。

 この時、暴行を加えていたXは何罪に問われるか?(Xは単に暴行を加えている意識であり、殺そうとは微塵も思っていなかった)

(1)高速道路で車にはねられて死亡するところまでは想像しておらず、傷害罪に留まる。
(2)執拗かつ長時間の暴行が、結果的にYの死を呼び込んだのであるから、死の結果について責任を負う。したがって傷害致死罪。

A.

正解(2)執拗かつ長時間の暴行が、結果的にYの死を呼び込んだのであるから、死の結果について責任を負う。したがって傷害致死罪。

 説例で用いた状況は、実は裁判例としてあります(最決平成15年7月16日)。この事案では、暴行を加えた犯人が死の結果まで責任を負うのかが問題になりました。

 具体的には因果関係の問題となります。刑法では、行為と相当因果関係がある範囲でのみ罪責を問われます。

 事例では、Yは逃亡を図って、高速道路に侵入したために車にひかれました。
 これはY自身の行為による結果であって、Xの暴行とは関係がないのではないか?という視点です。

 この点、裁判例では、暴行が長時間かつ執拗に行われた点を重く見て、「それだったらとっさの選択として高速道路に逃げ込んでしまうこともありえるわけだから、因果関係が不自然、不相当ではない」と判断しました。

元記事

暴行を受けて逃げ込んだ高速道路で交通事故死。これって何罪?

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