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とんかつ店をカフェと宿にリノベーションしてまちの“世代をつなぐ”

とんかつ店をカフェと宿にリノベーションしてまちの“世代をつなぐ”

2016年3月18日、東京・豊島区の椎名町(しいなまち)で50年近く地域に愛されてきたとんかつ店「とんかつ一平」だった2階建ての空き家がリノベーションされ、なんと「旅館」と「ミシンカフェ」として生まれ変わったという。さっそく編集部が見に行ってきたので、オープニング内覧会の様子とともに紹介する。

まちの課題は「世代継承がされていないこと」

このプロジェクトは、2015年3月に豊島区で開催されたリノベーションスクールという、空き家を活用したビジネスプランを考えるプログラムの案件が事業化されたものだ。豊島区が掲げる「豊島区リノベーションまちづくり構想」の対象となったまちの一つが、椎名町だった。

椎名町は、西武池袋線で池袋から一駅という好立地に位置するまちだ。にもかかわらず、なかなか新しい商売が根付かず、商店街の個人商店は二代目が後を継がず、駅前はだんだんシャッター通りに。豊島区のなかでも、最も少子高齢化の進むエリアの一つであり、「30年・40年とこの街に住んでいるおじいちゃん・おばあちゃん世代と、小さい子どもがいる子育て世代の交流がない」そんな課題が、椎名町にはあった。

こうした課題を解決するべく、リノベーションスクールで議論されたのは、「世代がつながる=“ものづくり”なのではないか?」ということ。必要なものは何でも手づくりをしてきたシニア世代と、これから子育てをする世代がつながるものは何なのか?

一方、池袋のエアポートリムジン発着数は都内最多だという。池袋まで徒歩圏内で、下町情緒を残す椎名町は、実は海外からの観光客が多い。某旅行サイトで、日本を訪れた外国人旅行者に聞いた「人気の宿泊施設ランキング」で高級ホテルと並び4位に並んだ宿も椎名町にある。外国人の宿泊先としてのポテンシャルは無限大だ。

そこで、繋ぐものとして着目したのが「布」。布は世界共通の文化、布の存在しない国はない。そこに気づいたことで「布は世界の共通言語であり、まちの共通言語」をコンセプトとする宿とミシンカフェを開業することに行き着いた。【画像1】1カ月間のプレオープンでは、コースターや座布団カバーを縫っていく地元の主婦も。ミシンは1時間300円で利用可能(画像提供/株式会社シーナタウン)

【画像1】1カ月間のプレオープンでは、コースターや座布団カバーを縫っていく地元の主婦も。ミシンは1時間300円で利用可能(画像提供/株式会社シーナタウン)

世界中の人々が交流できる宿を椎名町の商店街に

そして、約1年をかけて旅館業の許可を取得し、1階部分をミシンカフェ、2階部分を旅館に用途変更してフルリノベーション。こうして、外国人旅行者をメインターゲットとする「お宿・シーナと一平」が誕生した。全5部屋で10ベッド。素泊まり1泊3800円のドミトリーもあれば、外国人が好む和室4部屋は1泊1万4000円~1万8000円で宿泊可能。いずれは朝食の提供も検討しているという。個室以外はシャワールームだけだが、「宿のすぐ隣にはコインランドリー、近所には3つの銭湯もありますから、どんどんまちに出ていって商店街の人と交流してほしい」と話すのは、運営会社である株式会社シーナタウン代表の日神山(ひかみやま)晃一さん。【画像2】あくまでも“まちに出て行ってもらう”ということがコンセプトのため、部屋は寝るだけのシンプルな和室に(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部) 【画像2】あくまでも“まちに出て行ってもらう”ということがコンセプトのため、部屋は寝るだけのシンプルな和室に(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)【画像3】ドミトリーは4人まで利用可能。ぐっすり眠れるスペースとなった(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)
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