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愛と勇気の感動作『リリーのすべて』主演エディ・レッドメインに直撃!「愛というのは二つの魂が出会ったということ」

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愛と勇気の感動作『リリーのすべて』主演エディ・レッドメインに直撃!「愛というのは二つの魂が出会ったということ」

世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベの実話に基づく物語『リリーのすべて』が3月18日(金)より公開となる。命の危険を冒してでも自分らしく生きることを望んだ主人公リリーと、その一番の理解者であり続けた妻・ゲルダが織りなす魂の触れ合いのドラマを、心揺さぶる演技と演出で綴りあげた感動作だ。この度、AOLニュースは、圧倒的な演技力で、トランスジェンダーの女性という非常に難しい役をつとめたオスカー俳優 エディ・レッドメインに直撃。リリーという役作りに対する誠実な思いや、本作でアカデミー助演女優賞を獲得したゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデルとの共演について語ってくれた。

–リリーは世界で初めて性別適合手術を受けた人物です。彼女の内面で「こんな女性だ」という核にした部分はどういったところでしょう。

多くのトランスジェンダーの人々というのがトランジション(性別適合)をせずに生きていた時代に、彼女は真のパイオニアであったと言えるわけです。その核にあったものは何だろうと何度も考えました。それはもしかしたら元来持って生まれた資質なのかもしれないし、あるいはゲルダというすごい愛とサポートをしてくれた強い女性がそばにいてくれたということがあったのかもしれない。

また、リリーもゲルダもアーティストで、少しボヘミアン的な人たちの一員でした。アーティストというのはわりと先進的な思考を持っている人も多い。そういうこともあったのかなという風に思います。

時代性ということもあったと思うんです。1920年代、トランスジェンダーという言葉が存在していなかった時代にもかかわらず、ジェンダーの概念が少し流動的になってきていたんだと思います。たとえば、ファッションだけを見ても、フラッパースタイルや女性が男性のスーツを身につけるなんていうことが始まっている時代でもありました。第一次世界大戦後、そういった、ジェンダーに対する考えのシフトがあったんじゃないでしょうか。また、戦争中、男性の仕事を女性がおい始めたというのもひとつのきっかけだったのかもしれません。

–女性役という難しい演技をする中で、心のよりどころにしたことは何ですか?

今回は、リリーがどんな女性なのかというところから役作りにアプローチしていきました。そこから、彼女がどういう人物なのか見えた時点で、彼女が男性として生きていた時はどうだったんだろうと、逆に考えていったんです。

リリーが誰であるかを知るために大きかったのが、トランスジェンダーの女性たちとたくさん話ができたことです。それに加えて、ゲルダが描いたリリーの絵や、彼女が書いた日記がもとになっている回顧録『Man into Woman』という本も参考にしました。

–トランジションする前のリリー、移行期のリリー、完全なリリーという三段階のリリーの細やかな演じ分けにおいて気をつけた点はどういった点ですか。

ロスで出会った、あるトランスジェンダーの女性は、トランジションした初期、メイクが濃かったり非常に女性らしい洋服を着ていたりしたそうです。まるで思春期の少女が自分らしさを見つけるまでにいろいろ試行錯誤している段階と似ているのよ、とお話ししていました。その方は過剰な女性らしさを試してみたのと言っていたのです。

そんなこともあり、今回メイクを担当しているジャン・スウェルさんや、衣装のパコ・デルガドさん、『博士と彼女のセオリー』(14)でも一緒だったムーブメント・ディレクターのアレックス・レイノルズさんとともに、女性らしさを作っていきました。

初めて舞踏会に行く時が、彼女が女性として周りに見られる瞬間ですが、非常に女性らしいですよね。メイクや彼女自身の仕草をひとつとっても様式化された、女性らしさってこうなのかな、という型にはまったような動きをしている。けれどもだんだん物語が進むにしたがってリリーは自分らしさを見つけていくので、ウィッグではなく自分の髪ですし、メイクもとても薄くなりますよね。それは女性らしさというのを出そうとしているのではなく、もう”リリーらしさ”が自然に出ているだけという状態にすることに心をくだきました。

–本作はリリー本人の内面に非常に迫った作品だと思いました。

リリーとゲルダの物語は非常に壮大な物語だと思います。きっと解釈も多岐に渡るでしょう。今回の『リリーのすべて』という映画は、彼らの人生をフィクション化したものを描いていて、2時間の映画に収めるために実際の出来事を多少変更してはいます。

トランスジェンダーのコミュニティの現実には、暴力や差別みたいなものが当然あり、リリーもそういった経験をしているとは思いますが、脚色のルシンダ・コクソンが、本当に焦点を当てたのは、ラブストーリー、二人の人間の親密なドラマです。だからこういう映画になったんだと思います。


–ゲルダが「夫を失いたくない」「夫を返して欲しい」というシーンは見ていて辛かったです。

きついシーンのひとつでもありました。ロスで出会ったあるカップルがいます。トランジションした女性とそのパートナーの女性なのですが、トランスジェンダーの女性の方は、自分の全て、何もかもをかけてでも、本物の人生、あるがままの自分としての人生を生きたいんだという風におっしゃっていたんですね。トランジションするというのは本物の自分を見つける、そして少しずつ明かしていくという作業なわけで、非常に”個”としての体験です。

ただ同時に二人はカップルでお互いに愛情があるわけで、常にトランジションした女性が思っていたのは、相手の思いやりの深さってどれくらいなんだろうということですね。この二つが胸を打ったので、脚本の最初にこの二つのことを書き留めて撮影に臨んでいました。まさにそれが、映画の中でもつらい瞬間に通ずる言葉でもあると思います。

–リリーとゲルダの二人の関係性をどのように感じましたか。

素晴らしいと思います。二人とも強さを持っていたというのもあるのですが、リリーが自分らしくあるために支えたゲルダの圧倒的な愛が印象的でした。愛というのは、肉体とかセクシャリティとかジェンダーじゃなく、それは二つの魂が出会ったということなんだ、そういう風に理解しています。

–アリシア・ヴィキャンデルとの共演はいかがでしたか。

オーディションのことが忘れられません。彼女がオーディションで僕と演じたシーンは舞踏会の翌朝のシーンでしたが、カットという声がいつまでたってもかからず、監督を見るとボロボロ涙を流していて、「決まったな」と思いました(笑)。バレリーナとして長年過ごしてきた彼女は、技術と強さを持っているのと同時に、五臓六腑で感じるようなエモーションやそれを表現する能力を持っている。そういったバランスは見たことがないくらいです。すごいな、素晴らしいなと感じました。

興味深いのは『博士と彼女のセオリー』(14)で共演したフェリシティ・ジョーンズもそうなんですが、基本的にほとんどが二人なんです。そういった場合は二人の関係性がとても大事だし、お互い挑むような関係性でなければいけないのですが、見事にそうだったわけです。

映画『リリーのすべて』は絶賛公開中!

(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.

■参照リンク
映画『リリーのすべて』公式サイト
lili-movie.jp

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