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厚生年金受給者がアルバイトをすると減額される?

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Q.

 定年退職し、厚生年金を月20万ほどもらっている元サラリーマンです。友人から、会社の相談役として事業を手伝って欲しいと依頼されました。月に1、2回、役員会議などに参加することが、主な仕事のようです。月6万円の報酬の約束です。
 年金が減額されたりしないのでしょうか。

(60代:男性)

A.

 今回のケースでは、再就職したアルバイトの職場で厚生年金の適用があるかどうかがポイントとなります。もしも厚生年金をもらっている時に再就職が決まったとしても、その職場で厚生年金の適用を受けていないのであれば、厚生年金受給者でも基本的に今もらっている受給額が減る、といったことはありません。

 しかし、ここで注意したいのは、再就職先で厚生年金の適用を受けるのであれば、その年金額は減額されてしまうということです。厚生年金の適用対象となるかどうかは、労働時間によって判断されます。他の労働者と比較し、およそ4分の3以上の労働時間であれば、その対象となり得るという仕組みです。

 つまり、厚生年金を受給できるかどうかは、年収によらず、職場における労働時間によって判断されるといえるでしょう。また、「およそ4分の3(75%)以上」ということですので、例えば、労働時間が他の労働者の70%程度であっても、「およそ」の範囲に入ると考えてもらって結構です。今回の相談では、「月に1、2回、役員会議などに参加することが、主な仕事」ということですので、その程度だとおそらく厚生年金の適用を受けることはないでしょう。

 ここで、厚生年金の適用を受ける場合(被保険者となった時)の厚生年金がどのように減額されるかについて考えてみます。年齢によって受給額などが変わるため、
a)60歳以上65歳未満
b)65歳以上
に分けて考えてみましょう。

 まず、a)60歳以上65歳未満の方については、基本月額と総報酬月額相当額に応じて、年金額が減額等される場合があります。
基本月額とは、1年間に受け取る年金の額を12で割ったもの、総報酬月額相当額とは、1年間に勤務先で受け取る給与等の額を12で割ったものをいいます。
それぞれの金額の大小に応じて、以下の表に従って、受け取れる年金の額が変わります。

基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下のとき
全額支給されます
基本月額が28万円以下で総報酬月額相当額が47万円以下のとき
「(総報酬月額相当額+基本月額-28万円)×1/2×12」について支給が停止されます
基本月額が28万円以下で総報酬月額相当額が47万円を超えるとき
「{(47万円+基本月額-28万円)×1/2+(総報酬月額相当額-47万円)}×12」について支給が停止されます
基本月額が28万円を超え総報酬月額相当額が47万円以下のとき
「総報酬月額相当額×1/2×12」について支給が停止されます
基本月額が28万円を超え総報酬月額相当額が47万円を超えるとき
「{47万円×1/2+(総報酬月額相当額-47万円)}×12」について支給が停止されます

 次に、b)65歳以上の方については以下のようになります。

基本月額と総報酬月額相当額の合計額が47万円以下のとき
全額支給されます
基本月額と総報酬月額相当額の合計額が47万円を超えるとき
「(総報酬月額相当額+基本月額-47万円)×1/2×12」について支給が停止されます

 ご相談者様の場合は、厚生年金が月20万円で月6万円の報酬ということですので、基本月額と総報酬月額相当額の合計額が26万円となりますから、a)、b)いずれの場合でも、支給停止には至らないと予想されますが、仮にご相談者が65歳未満で合計額が28万円を超えるときには、一定の減額があることになります。

元記事

厚生年金受給者がアルバイトをすると減額される?

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