ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

【海外】ソニー・ミュージック、音楽ストリーミングのロイヤリティ分配を調べるアプリを開発

DATE:
  • ガジェット通信を≫

ソニー・ミュージック、音楽ストリーミングからのロイヤリティ分配を調べる画期的な音楽アプリを開発

音楽ストリーミング時代で重要な”透明性”を高めてくれることに期待が高まります。

ソニー・ミュージックが意欲的な音楽アプリを開発しました。なんと、音楽ストリーミングサービスからアーティストに毎日どれくらいのロイヤリティが分配されているかを見せてくれる”ロイヤリティ監視アプリ”です。

この実験的なアプリでは、デイリーのロイヤリティ分配以外に、全ストリーミング・プラットフォームの再生記録、オンエア回数、リスナーの年齢や性別、地域などのデモグラフィック属性、アーティストがどの地域で再生されているかを示すヒートマップ、FacebookやTwitter、InstagramなどSNSのアーティストデータを表示して、リアルタイムで音楽ストリーミングのリスナー情報を可視化し易くしてくれます。

このアプリは、ソニー・ミュージック・スウェーデンが開発を担当。契約するスウェーデン人アーティストのみがアクセスが可能になっています。ソニーミュージックは今年後半にはグローバルでの展開を予定しています。

ソニー・ミュージックは定額制音楽配信ストリーミングサービス「Spotify」に出資するメジャーレーベルとして、初めてロイヤリティの「透明性」を可視化するアプリを開発することで、アーティストとレーベルそして定額制音楽ストリーミングの関係性をより明確にしようとしています。

いうまでもなく、”ロイヤリティ分配アプリ”は、ストリーミングが世界的な主流となりつつある現代において、多様化するマネタイゼーションの情報をアーティストに提供してくれます。

アプリ開発リーダーは元Spotifyの製品開発ディレクター

Spotifyの製品テクノロジー部門初の女性社員で、製品開発ディレクターを務めてきたミシェル・カディル(Michelle Kadir)が、アプリ開発を指揮しました。カディルはSpotifyでは6年に渡り、Facebook連携やソーシャル機能、モバイルアプリ立ち上げなどに携わり、2015年にソニー・ミュージック・スウェーデンのデジタルビジネス担当副社長に就任しました。

カディルは、「私達がアプリを開発する上で、”透明性”が常にキーワードでした」と今回の取り組みのテーマを説明します。

ソニー・ミュージック・スウェーデンはこのアプリを開発するためにかなりの投資を行ったと地元メディアはレポートしており、今後世界的なロールアウトを考慮すると、今回の取り組みが世界各地のアーティストやマネージャーのための有益な収益情報ツールとなる期待が高まります。

Spotifyも、アーティストやマネージャー向けに、リスナー分析ツールや収益システムの解説を提供する特別サービス「Spotify Artists」を立ち上げ、サービスの透明性を高め、アーティストとの関係構築に注力しています。

ユニバーサル・ミュージックの音楽著作権管理会社ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ(UMPG)は、ソングライターが常時ロイヤリティ支払いをチェックできるポータル「Royalty Window」を強化し、ロイヤリティ監視ツールや、アドバンスをリクエストできる機能を米国と英国で開始しています。

世界の音楽業界では、今まで以上に「透明性」が重要なテーマになってきています。この考えを支持するために、アーティストやソングライターがロイヤリティ分配を自らが監視して、安定した収益化を目指した環境作りのためのテクノロジーに投資しています。この流れを作ったのは、ロンドンに拠点を置く、独立系の音楽出版会社Kobaltです。

Kobaltは、アーティスト向けのロイヤリティ情報ツールをいち早く開発して、音楽ストリーミングからの収益に関する”透明性”を可視化する機能を自社ポータルで契約するアーティストやソングライター、ビジネス関係者に提供してきました。

勿論、このアプリを使えば収益が飛躍的に高まる保証は全くありません。ですが、以前のようにCDやダウンロードだけでなく、世界的な定額制音楽ストリーミングサービスの利用拡大を受けて、アーティストの収益源が多様化してきました。レーベルや音楽出版会社も、音楽ストリーミング時代にクリエイターたちが満足できる創作環境を作ることで、コンテンツをビジネス化させていくために、新しいテクノロジーや手法を活用したり投資を積極的に始めています。

関連記事:SpotifyのCEOダニエル・エク、テイラー・スウィフトの楽曲引き下げや音楽業界の”経済モデル”について声明文を発表【全訳公開】

2014年に、テイラー・スウィフトがSpotifyに対してロイヤリティ分配の不平等を訴えて楽曲を削除した際、CEOのダニエル・エク(Daniel Ek)はテイラー・スウィフトの意見を支持する考えを表明しつつ、「(中略)、私たちが音楽業界に支払ったロイヤリティ額は20億ドルを越えました。もしもクリエイターたちのコミュニティにそのお金が適時にそして透明性のある方法で流れていないのであれば、それは非常に大きな問題です。私たちは透明性を向上させ、支払いのスピードを改善し、アーティストがプロモーションを行いファンとつながる機会を提供するため、業界と協力して出来る限りのことは何でもします」とSpotifyが透明性を維持する自身の考えを述べています。

■記事元http://jaykogami.com/2016/03/12887.html

記事提供All Digital Music

Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
プロフィール
Twitter
Facebook

カテゴリー : エンタメ タグ :
Musicman-NETの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP