元なでしこジャパン・澤穂希に学べ。逆境を乗り越える3つのテクニック

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元なでしこジャパン・澤穂希に学べ

“相談して乗り越えられることもあるけれど、最後は自分で乗り越えないと変わらない。”

元女子サッカー日本代表・澤穂希さんの言葉だ。2011年にドイツのワールドカップで「なでしこジャパン」を初めて優勝に導くまでにも数々の逆境を乗り越え、またその後も、引退を発表する2015年12月17日までさまざまな困難に直面してきた。

『チャンスの波に乗りなさい』(澤満壽子/徳間書店)は、そんな穂希さんを影で支えてきた母・満壽子さんの回想エッセイである。穂希さんはどのように育てられ、いまのような強い存在へとなっていったのか。穂希さんの人生から、逆境を乗り越えるために必要な3つのテクニックを学んでいく。

 

人の期待ではなく自分自身の力を信じる

穂希さんの逆境への強さは、子ども時代から発揮されていたそうだ。中学校3年生の運動会でリレーのアンカーを務めた際、最後の最後で最後尾から一人でごぼう抜きし、1番のテープを切ったという。満壽子さんはそのときを振り返りこう記している。

“本人が後悔しないようにやり切ることが大事ですし、自分を信じて力を発揮できるように少しだけ背中を押してあげれば、自然と本領を発揮できる方法を見つけていくものだと思います。”

「頑張って!」「応援してる」という言葉は、逆境におかれた際にはプレッシャーにしかならない。そうした言葉に惑わされず、ピンチのときこそ自分自身の力を信じることで乗り越えることができるのだ。ちなみに運動会の朝、満壽子さんは「頑張ってね」の代わりに「負けたら恥ずかしいわよ」と言ったそう。負けず嫌いの穂希さんには、その言葉が応援よりも何十倍効いたのだろう。

 

「諦めたらこうなる」という危機感を背負う

2004年4月、アテネ五輪アジア予選の北朝鮮戦の数日前、練習で右膝に大けが(右膝半月板損傷)をしながらも試合への強行出場を決めた穂希さん。その背景を満壽子さんはこう語る。

“前回はシドニー五輪の出場権を逃していて、今回のアテネ五輪の出場まで逃したら、完全に日本の女子サッカーの”火”は消えてしまう。そんな危機感が穂希にはあったようです。”

危機感があれば、どんなに苦しい状況でも頑張れる。「この機会を逃すことで、その先どんな大きな不幸が待っているか」と考えれば、いま目の前にある不幸は小さく感じられるものだ。

しかし自分が背負っているものと、後々に背負うことになる代償の重さはなるべく比較できるような冷静さも持っておきたいところ。この後、穂希さんは本大会までの3ヶ月間、手術と苦しいリハビリを強いられることになる。「日本の女子サッカーの”火”」を保つために払う代償だったとしても決して安いものではない。

自分のことに置き換えても、それを我慢してまで避けるべき危機か否か、特に穂希さんのように体に不調を抱えてしまった場合、無理は禁物。常に冷静にジャッジして事に挑もう。

 

出口は必ずあると信じる

2014年、肉離れを繰り返すなど多くのケガに見舞われた穂希さん。おかげで1年も代表選手から離れてしまうことになったが、常にこんな思いを抱いていたのだそう。

“これまで乗り越えてきた経験もあるから、出口はあると信じて目の前のリハビリに全力を注ぎましたね。”

その思いの強さで、2015年、穂希さんは6度目のワールドカップに挑むことができた。
逆境を乗り越えるには、過去に何度も乗り越えてきたという経験こそが一番効力を発揮するのだろう。逆に言えば、一度逆境を乗り越えられれば、その後何度だって乗り越えられるようになるということだ。

「諦めることは簡単」とよく言われる。しかし「諦めない」というルーティンも繰り返していけば、「諦めないことだって簡単」になってくる。何事にも逃げず、経験を積み重ねていくことがたいせつなのだ。

 

2011年のワールドカップ優勝以来、「日本の宝」のように称えられてきた穂希さん。お茶の間から見ているうちはなかなか近づきがたく遠い存在だが、母・満壽子さんの言葉を通して見る彼女は、どこにでもいる負けず嫌いな少女のように感じる。ただ一つ一つの決断の積み重ねが普通の人より圧倒的に強く、それが今の彼女を形作っているのだろう。

人生を生きる上で逆境にさらされることは何度もある。あなたも穂希さんの生き方を参考にし、逆境に立ち向かい、乗り越えるための方法を確立してみよう。そうすれば必ず、道は開けるはずだ。

ライター:平原学[ひらばるまなぶ]
ショートショート『汽笛』で2000年おはなしエンジェル子ども創作コンクール優秀賞。2001年、長編小説『レインボーロードスーパーバトル』で第4回日本自費出版文化賞入選。2013年第3回ツイッター小説大賞佳作。2013年、長編小説『ゴオルデンフィッシュ』(文芸社)出版。2014年より恋愛コラムニスト・イベントレポートライターとしても活動中。
ブログ:一日一話の創作部屋『スミズミまできく!バルさん。』 (http://ameblo.jp/iwanttobekreva/)
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