世界のトップスターへ…インスピレーションを極限まで追求した、ゼイン渾身のデビュー作『マインド・オブ・マイン』(Album Review)

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世界のトップスターへ…インスピレーションを極限まで追求した、ゼイン渾身のデビュー作『マインド・オブ・マイン』(Album Review)

 元ワン・ダイレクションのゼイン・マリクが、2ndシングル「ライク・アイ・ウッド」を3月10日にリリースした。いよいよ今月末、3月25日に全世界同時発売される、デビュー・アルバム『マインド・オブ・マイン』からの先行シングルで、デビュー曲にしてNo.1タイトルとなった「ピロウトーク」に続き、2曲連続の首位獲得を狙う。

 ヒップホップをベースとした、オルタナティブ系R&Bトラックである前曲「ピロウトーク」とは対照的に、「ライク・アイ・ウッド」はデジタル音が印象的な、エレクトロ系のR&Bチューンで、大ヒットも記憶に新しい、ジャスティン・ビーバー初のNo.1ソング「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン?」に通ずる、最新のダンス・チューンだ。

 シングル・カットはされていないが、アルバムから3曲目に公開された「イッツ・ユー」も人気が高く、ゼインの色っぽいヴォーカルを見事に活かした、メロウ・チューンに仕上がっている。ダンス・ナンバーやポップ・ソングはお手の物だが、ゼインの魅力は、本来こういったバラード曲で発揮されるのではないかと思う。それだけ、彼のファルセットや硬軟自由に操るヴォーカルは、魅力的だ。

 アルバム・トラックは、R&Bを基盤に、ロック、レゲエ、バラード曲と幅広い音楽性をもった楽曲が揃っていて、長い間温めてきたという自身の構想が、ようやく形になったという。楽曲は全曲ゼイン自身が担当し、プロデューサーには「ピロウトーク」を手掛けたMYKLや、ジョン・レジェンドやアリシア・キーズのヒット曲を担当した、マレー等が参加している。彼らと長い間インスピレーションを追求した結果が、本作のクオリティに繋がったのだろう。

 2月に公開されたアルバム・アートには、自身の幼少期の写真を用い、話題を呼んでいる。リル・ウェインの『カーターIII』(2008年)に酷似しているとの声も挙がったり、1月末にリリースされたリアーナの『アンチ』でも子供時代の画像が引用されていることから、“パクり”疑惑も浮上したが、ゼインにとってはそんなことお構いナシだ。なぜなら、アートがどうであれ、本作の完成度とヒットは間違いないから。

 3月12日には、自身のインスタグラムでアルバム・タイトルである「Mind of Mine」の頭文字「M.O.M」を顔に掘った、タトゥーの画像がアップされている。おそらくフェイクタトゥーでないことから、ソロデビューの意気込み、本作への思い入れが伺える。もはや、「元ワン・ダイレクション」というカタガキは不要。アーティスト、ゼインとして『マインド・オブ・マイン』をリリースし、世界のトップスターへと駆け上がるのだ。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『マインド・オブ・マイン』
ゼイン
2016/03/25 RELEASE
2,376円(tax incl.)

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