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もうすぐ終了の『あさが来た』 Pがしみじみと振り返る

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 最終回まであとわずか。高視聴率をマークし続けているNHK朝のテレビ小説『あさが来た』をもっと楽しめる制作秘話を『あさが来た』エグゼクティブ・プロデューサー佐野元彦さんが語った。

 * * *
 放送最後の2週間では、あさと新次郎、そしてはつと惣兵衛という2組の夫婦が幸せになっていく姿をじっくり描きます。あさとはつは、性格も仕事も生活ぶりも違います。ただ、2人とも幸せをつかもうと懸命に努力していますよね。

 ですから、どっちが偉いとかではなく、それぞれがそれぞれの形で幸せになる様子を楽しみにしていてください。最終回は、あさが生きていた時代から、今の時代の人たち、つまり私たちへのメッセージを込めたものにしたいと考えています。

 具体的に誰とは言えないのですが、懐かしいあの人やこの人が再登場します。『あさが来た』は、物語自体は王道ですが、非常にチャレンジングな朝ドラだったと思います。

 まず、ヒロインが「銭があらへん」とお金のことばかり言っている。そんな朝ドラは過去になかった。今までの朝ドラのヒロインは夢や憧れというファンタジーを追いかけてきました。銭金について平気で言葉に出すという新しい形のヒロイン像を提示できたと思っています。

 また、朝ドラ史上初めて江戸時代を舞台にしました。江戸時代ですから、男性の髪形はちょんまげです。朝から視聴者に受け入れてもらえるか不安は多少ありました。結果として、銭に細かいヒロインも幕末という時代設定も両方受け入れていただいたと思います。

 ですから、今後、朝ドラの時代設定やヒロイン像が広がります。幕末だけでなく、戦国時代の朝ドラもできるかもしれない。大きな可能性の門を開くことができたと自負しています。

 それは、役者さんの力が大きい。お金のことばかり口にしても決して下品にならないあさは、波瑠さん(24才)の上品さがあったからこそできました。

 江戸時代が違和感なく受け入れられたのは、玉木宏さん(36才)にちょんまげがとてもよく似合っていたからです。ただのイケメンではなく、幕末のイケメンも演じられる素晴らしい俳優さんです。

 あさと新次郎は、波瑠さんと玉木さん以外にはできなかった。放送開始前からそう思っていましたが、放送を重ねるたびに、その思いがどんどん強くなっていきました。朝ドラの可能性を広げた一方で、決してなくしてはいけない“朝ドラの芯”があることもあらためて気づかされました。それは視聴者に元気や希望を与えることです。

 例えば、放送のない日曜の前日の土曜日は、つらい感情を持たれるような終わりかたにはしていません。また、1回の放送は15分間。その15分間の中につらいことがあっても、最後には希望が見えるようにしてきました。

 それはこれからも変わりませんから、まだしばらく、あさの物語を楽しんでいただければと思います。

 そして、『あさが来た』で、大阪の魅力を再発見できたことも勉強になりました。この時代の大阪の人たちは、次の時代のことを思って生きていました。今よりも素晴らしい未来を作るために頑張ってきた。ぼくらも常に次世代のことを考えなくてはならないと教えられました。

『あさが来た』で元気や希望を与えられたのは、他ならぬぼく自身なのかもしれません。

※女性セブン2016年3月24日号

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