「なんで裏メニューなの?」「面倒クサいだからダヨ!」常連さんでも知る人の少ない「北京餃子」

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ニイハオ!中国大好き♡アジアLOVE♡なメシ通レポーターのようこです。

今回は必殺・裏メニューシリーズ第1弾。ジャジャーン。餃子の紹介です。

さて。餃子と言えば、思い浮かべるのは焼き餃子が一般的ですが、発祥の地・中国では水餃子がメイン。餃子は戦後、日本に広まった食べ物。今では「日本発祥の食べ物じゃないの?」ってくらい、どこもかしこも餃子だらけ。その浸透ぷりったら、目を見張るものがあります。

ココ福岡にも一口餃子、鉄なべ餃子など名物餃子があります。屋台や居酒屋の定番メニューに加え、専門店も多数点在。お店によって驚くほど味が違うし、客の好みも千差万別。

だけど、みなさんお気づきでしょうか。「私(オレor僕)、餃子が嫌いっちゃんね」という人、あんまりいなくないですか? 私の周りで餃子嫌いって人は、今のところ100%皆無です。

今や国民食とも言える餃子。みんな大好き餃子。毎日でも食べたい餃子。そんな餃子の裏メニューがあるという、春吉の「長楽」さんへ、行ってきました!

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お店の場所は、国体道路の三光橋交差点を春吉方面に入ったところ。2本目の左手にあります。目の前はファミリーマート。

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店内はこんな感じ。小上がりとテーブル席。中国のランタンっぽい装飾が気分を盛り上げてくれます。

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店主の孫ハイヘイさん。中国四川省成都市出身。来日して28年。ちょっぴり照れ屋で笑顔が素敵な孫さんです。

孫さんは28年前、北九州でトラックの運転手をしていたのだけど、料理好きだったのが高じて中国料理店を開業。今では春吉と西新にもお店を構える人気店に。

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早速メニューを拝見。さすが成都市出身。パンダが表紙になっています。

※成都市はジャイアントパンダの繁殖研究基地がある、パンダのふるさとシティ。

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餃子メニュー。アイコンが愛らしい。餃子は全部で6種類。看板商品の「紅油餃子」にはおすすめすぎる! と書いている。こんだけ餃子のメニューが充実しているのに、裏メニューも餃子って。一体どんな餃子なのか、期待値高まるぅ〜。

ー孫さん。では裏メニューの「北京餃子」、お願いします!

孫さん:いいヨー。

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と、おもむろに厨房に入り、北京餃子を作り始めた。どんな餃子なんだろう。ちょっと厨房におじゃまさせてもらいました。

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まず冷蔵庫から取り出したのは、餃子の皮。こねてこねてこねくりまわして、包丁で小さく切っていく。

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小さく切ったものを棒で伸ばし、皮の完成!

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続いて餡が登場。ペースト状のもの。

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一つ一つ丁寧に包んでいく。しかし、サイズが普通の餃子と比べたらかなり大きめ。皮も厚みがあるし、ボリュームたっぷり!

ーところで、孫さん。この「北京餃子」は、どうして裏メニューなんですか?

孫さん:面倒クサいだからダヨ。(きっぱりと)

ーエッ?

孫さん:面倒クサいヨ、この餃子。

エーッ!!!!!!!!!!!!!何その理由???????????

孫さん:だって、皮は手作りで一晩寝かせて。餡は豚肉とか色んな材料(秘密)をフードプロセッサーにかけて細かくシテ。そして注文後に包む。そんなの忙しい時、やってられないカラ。

オープンしてすぐの時は看板メニューで、あまりにみんなが注文するから、もうやめちゃったの。そしたら常連さんが「北京餃子ないの?」って。

それから、予約制にして食べたい人だけに作るようにシタノ。今では知っている人の方が少ないから、たま〜にしか作んないヨ。

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と、ココでおもむろに鍋の蓋をあける孫さん。

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沸騰した湯に餃子を投入。

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鍋に蓋をして待つ事3分。

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再び鍋を空けて、餃子を様子見。

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そして大量の水を投入。

孫さん:沸騰した湯に餃子→水→沸騰する→水→沸騰する→水→沸騰する、の繰り返しなんダヨ。3回も水入れるんダヨ。面倒クサい。

何でも、餃子のサイズが大きいため、沸騰した湯にずっと入れておくと、皮が破けたり、中の餡に火が通りにくいんだとか。途中で差し水をすることで、中までゆっくり火が通り、皮もやぶけずに済む、ってわけ。

孫さん:ね、面倒クサいデショ。

確かに。他の餃子は包んで焼いたり、蒸したり、湯に投入するだけで出来上がるんだけど、この「北京餃子」は工程がイチイチ手がかかるっぽい。

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ジャーン。これが噂の「北京餃子」。

10個入り。980円。

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他の餃子と比べてもこの大きさったら。1.5倍くらいある。

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この盛り上がり感、たまりません!

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早速、特製ダレにつけていただきま〜す。

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おおおおおお。肉汁が滴る。豚肉とその他色んな秘密の材料で作った餡がなんともなめらか。皮が厚めなので、もちっとした食感とほんのり甘い感じが、餡と相性抜群。タレはピリ辛で、こりゃビールがすすむ味だわ。

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ぷは〜っ。青島ビールうまっ!

ン? ビールの奥にスタッフのお姉さん。何か作業してる。

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近づいてみると、あ! 餃子を作っているんだ!

コレは何の餃子ですか?

スタッフのお姉さん:紅油餃子です。

あ、さっきメニューにあった、おすすめすぎる餃子だ。早速注文。

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ジャーン。これが紅油餃子。580円。水餃子に特製ダレがかかってる。

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さっきの「北京餃子」と比べると、かなりサイズは小さめ。辛みがあって、ほどよい刺激が口の中に広がる。こっちは完全にお酒のアテ系。

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他にも「陳麻婆豆腐」890円(小)を注文。

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中国から買い付けてきた花椒(ホァジョー)という山椒の親戚みたいな調味料。これを「陳麻婆豆腐」にお好みでかけて食べる。すると爽やかな香りがして、麻婆豆腐の美味しさをさらに増す感じに。

実は孫さん。こういった調味料関係は、すべて中国で買い付けてきていて、本場で買わないと、香りや味などが全然違うんだそう。

買い付けに行くのは面倒クサくないんだね。笑。

だから、月に3日間ほど中国に行くため、お店はお休みに。お店に行く前には、電話で確認を!

ということで、予約必須の裏メニュー「北京餃子」。実はあまりの人気っぷりに出すのをやめた、というストーリーが隠されていた。さらに孫さんの「面倒クサい」発言連発に目がテンになるも、その工程を見たら確かに納得。

でもね、手間ひまがかかったものはやっぱり美味しいということが改めて分かった「北京餃子」でした。孫さん、また予約させてもらいますから、その時も「面倒クサいヨ!」と言いながら、作ってくださいね!

お店情報

四川料理 長楽(シセンリョウリ チョウラク)

住所:福岡県福岡市中央区住吉3-22-12今村ビル1階

電話:092-751-5367

営業時間:18:00〜翌3:00

定休日:不定

※北京餃子は前日迄の要予約

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書いた人:

やまだようこ

AM、FMラジオ局のリポーターを経て、ライターに転身。グルメをこよなく愛し、年間500軒以上を食べ歩く。新しいものへのアンテナが抜群! 最新アドレスのチェックにも余念がない。著書に『まんぷく福岡・九州』。

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