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中国人によるオムツ買い取りは下火 新商品を模索中と業者

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 中国人が多く暮らす東京・池袋の一角には、タブロイド判の中国人向けフリーペーパー(新聞)が山積みになっている。大陸の簡体字がびっしりと並ぶ中国人読者を対象とした誌面の大半は広告だが、そこには驚きの仕事募集が並んでいた。フリーライターの西谷格氏が、その掲載情報をレポートする。

 * * *
〈探親保証人 住房保証人〉

 外国人が異国で困難なのは住居など保証人を要する契約だ。この業者は保証人を紹介しているようだ。問い合わせてみると、ビザ取得に必要な身元引受人は3万円、賃貸住宅に住む際の連帯保証人は2万~3万円で安定収入のある日本人(個人)を紹介してもらえるというが、不透明さは残る。さらに同じ業者がこんな広告も。

〈最新潮3D手機 永遠免費打国際電話〉

 訳すと「最新の3D携帯 国際電話が永久無料」だ。

「これを使えば国内電話も国際電話も永久に完全無料です。価格は1台26万円。一度買えば、バージョンアップするたびに新機種と交換しますよ」

 問い合わせに対して業者からはこんな返答があったが、どうも眉唾だ。携帯電話を扱う広告は他にもある。

〈旅行客用SIMカード 身分証不要 4000円〉(注/日本語訳)

 実際に購入してみたところ、SIMカード自体は空港の自販機でも2000円で売られているもので合法だ。空港で購入する場合でも身分証は不要なのだが、値段はちゃっかり、2倍にもなっている。

 金儲けを謳う広告も目立つ。

〈自宅でできる副業募集 いい仕事! 月収10万円前後〉(注/日本語訳)

 語学力不問とあるが、一体何の仕事だろう。

「家電量販店の行列に並び、特価品を買う仕事です」(業者)

 正月に福袋が中国人に買い占められ話題となったが、その行列にはこうした業者も混じっていたのだろう。

〈花王オムツ高価買い取り テープ式パンパースすべて買います〉(注/日本語訳)

 近年、日本製の紙おむつが中国人に買い占められる現象が起きたが、今もオムツ転売は盛んということか。しかし、

「今はあまり儲からないね。買い取り価格も下がり、去年のピーク期は1袋3600円だったのが、今は1800円だよ」(転売業者)

 とのこと。1800円の買い取り価格は市販価格と大差がなく商売として意味がない。オムツの買い取りは現在下火で、今は酵素サプリメントなど新しい「日本ブランド」を謳い転売できる商品を模索しているという。

 こうした有象無象の広告について、中国事情に詳しい李小牧氏は次のように語る。

「中国語のフリーペーパーは30年前ぐらいからあり、特に1990年代から増えました。中国への海外送金を行う、違法な地下銀行の広告も見たことがあります。最近だと、闇情報は『微信』(中国で主流のSNS)にも多いですね」

 李氏によれば中国語のフリーペーパーは現在、関東地方を中心に30~50紙ほどが乱立しているという。今後もこうした情報が盛んに飛び交うことだろう。

●にしたに・ただす/1981年、神奈川県生まれ。早稲田大学卒業後、地方新聞の記者を経てフリー。2009年から上海に渡り週刊誌などで中国の現状をレポートした。2015年日本に帰国。

※SAPIO2016年4月号

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