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公正証書遺言だけで、遺言が決まるのでしょうか?

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公正証書遺言だけで、遺言が決まるのでしょうか?

Q.

 弁護士から公正証書遺言が届きました。ただ、以前に遺書を書いていることも、置いてある場所も見ているのですが、その遺言書を確認する必要性はないものでしょうか?存在を否定される可能性もあるのですが…。

(40代:男性)

A.

 ご相談の内容を拝見すると、弁護士から公正証書遺言を受け取ったものの、その他にも遺言書があるのではないか。また、仮に別の遺言があった場合、いずれの遺言書が優先するかという内容ではないかと考えられます。
 以下に、この前提に立ってご回答いたします。

 遺言には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3タイプがあります(民法967条)。
 「自筆証書遺言」は、遺言者が「全文」「日付」「氏名」を自書し、印を押して成立します(民法968条)。
 「公正証書遺言」は、証人をたて、公証人に口授するなど所定の方式で作成され、内容が公正証書化されるため確実性のある遺言方式とされます(民法969条)。

 「秘密証書遺言」とは、封書に入れて封印するなど、内容を秘密にしたまま、存在のみを証明してもらう遺言の方式です(民法970条)。
 ご相談事例のように、複数の遺言書が存在するというケースは実はよくあります。例えば、死期を察して遺言書を作成したが、よくよく考えて内容を修正して2通目の遺言書を作成するなどです。

 複数の遺言書が存在する場合の優先関係は、成立要件が満たされている前提であれば、日付が新しいものが優先されます。書式として確実性が高いから公正証書が優先されるというわけではありません。
 自筆証書遺言であっても、成立要件がしっかり満たされており、遺言者の最終の意思表示であると認められれば、公正証書に優先されます。

 なお、注意点としては、日付の古い遺言書と新しい遺言書を付き合わせて見た時に、内容が抵触しない部分については、「古い遺言に対する追記」と判断されることもありえます。

 このように、複数の遺言書が存在する場合は、「果たしてどの遺言書のどんな内容が認められるのか」を確定させる作業からスタートします。

 相続関係者が納得して遺産分割を行うためにも、複数遺言書が存在する旨を関係者や弁護士に伝えた上で、複数ある遺言書をすべて洗い出し、内容の確定を行ってください。

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