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「わたしも流産したのよ」かつて同じ経験をした母の、さりげない優しさに救われた

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私が最初に妊娠したのは、結婚して3ヶ月目のことでした。

生理が1週間遅れ、念のためと思って妊娠検査薬で試したところ陽性が出たので、すぐに病院に行きました。

妊娠5週目くらいだったと思いますが、まだ早すぎて超音波には黒い影のようなものが写っているばかりでした。

「これは、赤ちゃんを包んでいる袋(胎囊)だね。赤ちゃんは見えないけれど、妊娠していますよ」

と言われ、とても不思議な気持ちでした。

その頃私は、毎日風邪の引き始めのような微熱と倦怠感が続き、何より日中の眠気がとてもつらく感じていました。

そんな体調の変化もつわりの一種と分かり、

「これからもっと出てくるよ」

という先生の言葉に、

「え~」

と思っていました。

2週間後に再び検診に行くと、今度は袋の中に丸いリングと赤ちゃんの姿が見えました。

とても感激し、その次の検診には夫と2人で行くことにしました。

夫と訪れた9週目の検診で、

「赤ちゃんの心拍が確認できません」

と告げられました。

前回の7週目の時よりも赤ちゃんは成長していましたが、通常であれば5~8週で小さな心臓が拍動しているのが見えるはずなのに、それがないということでした。

信じられない気持ちで一杯でした。

心拍がないのに赤ちゃんは成長しており、何かの間違いでは?という気持ちが頭のなかでぐるぐる回っていました。

「念のため、もう1週間待ってみましょう」

の言葉に、祈るような気持ちで1週間待ちましたが、心拍は確認できず、赤ちゃんの成長も止まっていました。

自然流産しなかったので、病院で処置を受けることになりました。

全身麻酔での処置だったので、私は記憶にありませんが、付き添ってくれた夫の話では、痛いとか苦しいと言っていて、側にいてつらかったそうです。

日帰りの手術でしたが、1週間ほど会社を休み、実家へ帰りました。

実家では気が抜けてしまい、布団の中でごろごろと過ごすことが多かったです。

大学を卒業して1年ちょっとで結婚したので、仲の良い友達はまだ独身で、とても流産の話をする気にはなれませんでした。

どこへも出かける気にならず、家族以外の誰とも会わずに、1日中家の中で過ごしました。

そんな私を見て、母は心配していたでしょうが、何も言わずにそっとしておいてくれました。

一度だけ、

「私もあなたを生む前に流産したのよ」

と教えてくれました。

私は3人きょうだいの長女なのですが、私を産む前に流産したことがあったそうです。

初耳だったので驚きましたが、その一言と母のそっとしておいてくれた態度に随分と救われました。

流産のことは正直、経験者でないと気持ちが分からないと思います。

夫も悲しい思いをしたかもしれませんが、やはり女にしか分からない悲しみはあると思います。

幸いその後子供に恵まれ、傷もすっかり癒えたと思いますが、今でも時折思い出したり、ふと近くにいるのでは?と感じることがあります。

著者:ベリーベリー

年齢:38歳

子どもの年齢:5歳6ヶ月

5歳と2歳の母です。 ただ今、子供たちのダブル反抗期の真っ最中で、忍耐力を試される日々です。 最近の趣味は、庭にたくさん植えたベリー類を収穫し、ジャムやパイを作ること。 作った後、ついつい自分で食べ過ぎてしまうのが悩みです。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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