ぜんぶ国宝!天下人に仕えた絵師 狩野永徳の46面もの襖絵が一挙に特別公開

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室町時代から江戸時代まで長期にわたり日本画の世界に君臨していた画派 狩野派。狩野正信を始祖とする狩野派には狩野元信や五百羅漢図を描いた狩野一信など人気絵師が数多く存在していました。

実はJapaaanではおなじみの浮世絵師 河鍋暁斎も狩野派の流れを汲んでいます。さらに今年生誕300年を迎える伊藤若冲も狩野派の絵師に師事していたそう。

それだけ当時の日本画界に多大な影響力のあった狩野派の安土桃山時代の絵師 狩野永徳の襖絵(障壁画)が、2016年3月1日から特別公開されています。
狩野永徳筆『花鳥図』(国宝)

狩野永徳筆『花鳥図』(国宝)

3月1日から京都の大徳寺 聚光院で特別公開されているのは狩野永徳とその父 松栄が実際に自分らで描いた襖絵46面。46面すべてが国宝という、とにかくすごい作品たちなんです。

これらの襖絵は修復のために京都国立博物館に寄託されていましたがこのほど里帰りを果たし一挙公開されることになりました。
狩野永徳筆『琴棋書画図』(国宝)

狩野永徳筆『琴棋書画図』(国宝)

永徳が描いた「花鳥図」「琴棋書画図」は24歳の時に描かれた作品だそうで、大胆さと繊細さが同居するその画風には息を呑むほどの美しさ。

狩野永徳は織田信長、豊臣秀吉といった天下人に仕えお城の障壁画の制作にたずさわった人物。しかしそれらの作品は城が滅びる際に同時に消失しているため、彼の直筆の作品で現存するものは少ないそう。今回の特別公開がどれほど貴重なものなのかがわかりますね。

今回の特別公開では狩野永徳の作品のほか、茶室「閑隠席」「枡床席」、千住博画伯筆 障壁画「滝」も公開されています。

大徳寺 聚光院 創建450年記念特別公開は2016年3月1日~2017年3月26日の期間で開催されています。

大徳寺 聚光院 | 京都春秋

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