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どの世代が一番お得?若者に厳しい日本

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若い世代に不利な年金制度

老後破たん、下流老人、逃げ切り世代など、老後の生活不安をあおるような言葉が氾濫しています。特に若い世代においては、耳に入ってくる情報がすべて悪いニュースばかりで将来に期待を持てないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、不安にばかり思っていても、前に進むことはできませんので、まずは全体像の把握からしていきましょう。
日本の年金制度は「賦課方式」です。若い世代の保険料がそのまま高齢者の生活保障として給付に充てられていることはご存じのとおりです。同じ時代に制度の支え手と給付の受け手がともに存在するということは、永続的な制度を維持するためにはとても優れた制度です。支え手がいる限り、受け手の給付の財源が確保されるからです。
しかし、周知のとおり日本は少子高齢化です。支え手の人口が減り、受け手の人口が増える状態では、保険料の増加と給付の減少という対策を取らざるを得ません。保険料の増加は毎月の給与明細でご存じのとおりかと思いますが、給付の減少とはどういうことでしょうか?

年金受給世代の間でも格差は進行

実は2013年4月1日に60歳になった会社員OBは、60歳から「特別支給の老齢厚生年金」を受給できました。この特別支給の老齢厚生年金額の平均は月10万円と言われています。しかし翌4月2日にお誕生日を迎え60歳になった方は受給開始年齢が1年遅れの61歳です。
年間120万円を受給する権利が1年お預けということは120万円の損ということになります。この受給開始年齢は2年毎に1歳ずつ引き上げられており、昭和36年4月2日生まれ以降の男性は65歳まで年金はゼロです。女性は5年遅れ、昭和41年4月2日生まれ以降となります。120万円の5年分ということは600万円の損ということですね。
このように考えると、確かに今の現役世代は年金受給世代に比べ、老後の生活は苦しいと言えます。また少子高齢化がすぐに解決できない大きな問題であることを踏まえると、やはり考えるべきことは「自助努力」となるでしょう。

これからは自助努力が必要

まず取り組むべきことは、ご自身への投資です。公的年金の受給開始年齢がさらに引き上げられることも検討されていますので、ご自身のキャリアプランを持ち、収入アップと長く働けるスキルを磨く必要があります。
もう一つは金融市場への投資。確定拠出年金やNISAなど税制優遇を受けながら資産形成ができる仕組みを利用するなど、将来のための仕送りを開始することです。低金利の定期預金だけを利用するのではなく、経済の成長力を借りながらご自身の資産が拡大する仕組みを利用することです。

世代を超えての意識改革も重要

そして最後は、「支え手」としての意識改革です。今、公的年金制度は、たくさんの問題を抱えています。日本の経済の動向にも大きく左右される部分もあり、次の世代にこの制度をそのまま残してあげられる保障はどこにもありません。そのため支え手である私たちも、制度の理解を深め今後の動向をしっかり見届ける必要があります。
世代間の損得を嘆いていてばかりいては前に進めません。世代間格差はむしろ戦争を乗り越え、私たちに平和な毎日を作ってくれたありがたい世代への恩返しと考え、次の世代へ何を残すかを考えるべきではないかと思います。

(山中 伸枝/ファイナンシャルプランナー)

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