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第88回アカデミー賞:10の冷遇と驚き

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今年はアカデミー賞において、最も予測の難しい年の1つと言われていたが、終わってみれば全体としてほとんど驚きはなかった。案の定、レオナルド・ディカプリオ、ブリー・ラーソン、アリシア・ヴィカンダーらが俳優部門の賞に輝き、全米監督組合(DGA)賞を獲得したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が監督賞を受賞した。

もっと見る:第88回アカデミー賞:受賞結果一覧

驚き:『スポットライト 世紀のスクープ』/作品賞(受賞)
全米映画俳優組合(SAG)賞のアンサンブル賞に輝き、多くの批評家協会賞を獲得していたことからも驚きは少ないが、今回の作品賞レースは接戦を極めていた。『マネー・ショート 華麗なる大逆転』が全米プロデューサー組合(PGA)賞を獲得し、2006年以降で同賞を獲得した作品がオスカーの作品賞を逃したのは初めてのことだ。『レヴェナント:蘇えりし者』もまた、全米監督組合(DGA)賞と英国アカデミー賞(BAFTA)を受賞して勢いを増していた。しかし結果として、カトリック教会の隠ぺいを暴いたジャーナリストたちの物語が、この日の最も栄誉ある賞に輝いた。

驚き:マーク・ライランス (『ブリッジ・オブ・スパイ』)/助演男優賞(受賞)
『ブリッジ・オブ・スパイ』で演じたキャラクターとよく似て、ライランスは賞レースにおいて穏やかながら力強い成績を残してきた。彼は、全米映画俳優組合(SAG)賞、ゴールデングローブ賞へのノミネートを果たし、英国アカデミー賞(BAFTA)で助演男優賞を受賞した。母国イギリスでは神のような存在として認められている彼にとって、それはあまり驚くべきことではない。

冷遇:シルヴェスター・スタローン(『クリード チャンプを継ぐ男』)/助演男優賞
オスカーにはノミネートされていないイドリス・エルバが全米映画俳優組合(SAG)賞を獲得し、ゴールデングローブ賞を受賞したスタローンにとっては良い兆候だと思われた。しかし結果として、ライランスが助演男優賞を受賞し、スティーヴン・スピルバーグ監督作品で俳優部門の賞を獲得した2人目の役者(もう1人はダニエル・デイ=ルイス)となった。1976年の『ロッキー』で受賞を逃して以来、今回こそはスタローンの年だろうと、多くの人が考えていた。

冷遇:『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』/編集賞・作曲賞・録音賞・音響編集賞・視覚効果賞
2015年の興行成績で首位を獲得し、歴代の興行収入でも3番目の記録に位置する本作は、ノミネートされた5部門でいずれも受賞に至らなかった。しかし、アカデミー賞は興行成績で最も成功した映画に栄誉を授けないという伝統がある。

驚き:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
6部門で受賞を果たしたが、この未来的なアクション映画は主要部門を制覇するには至らなかった。マーガレット・シクセルが、作品賞と同時受賞することの多い編集賞を獲得した。さらに、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、音響編集賞、録音賞を期待通りに受賞。驚くべきは、衣裳デザイナーのジェニー・ビーヴァンが、2作品でノミネートされたサンディ・パウエルを抑えて衣裳デザイン賞を獲得し、コリン・ギブソンとリサ・トンプソンが美術賞を獲得したことだ。アカデミー会員は、『リリーのすべて』や『ブリッジ・オブ・スパイ』のような、より伝統的な時代物を好むと思われていた。

冷遇:ロジャー・ディーキンス(『ボーダーライン』)/撮影賞
撮影賞の分野において、今年は素晴らしい年となった。ノミネートされた5作品すべてが象徴的である。『レヴェナント:蘇えりし者』のエマニュエル・ルベツキが3年連続の受賞にふさわしいのは間違いないが、ディーキンスが手ぶらで会場を後にするのはこれで13回目となる。しかし、彼はまたすぐにオスカーのレースへ戻ってくるだろう。

驚き:『Ex Machina(原題)』/視覚効果賞(受賞)
潤沢な予算を誇る『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『レヴェナント:蘇えりし者』『オデッセイ』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のような大作に挑み、映画製作会社A24のインディーズSF映画が視覚効果賞を受賞した。製作費1500万ドルは、他のノミネート作品ならばケータリングで消えてしまうことを考えると、極めて大きな功績と言える。

驚き:『ライティングズ・オン・ザ・ウォール』(『007 スペクター』)/歌曲賞(受賞)
冷遇:『ティル・イット・ハプンズ・トゥ・ユー』(『The Hunting Ground(原題)』)/歌曲賞
ジェームズ・ボンド映画の最新作『007 スペクター』で広く酷評された(ある人物は「その週にリリースされた楽曲の中でさえベストではない」とコメント)主題歌が番狂わせを演じた。何よりも、レディー・ガガと8度のノミネートを誇るダイアン・ウォーレンによる『ティル・イット・ハプンズ・トゥ・ユー』を破ったのだ。

冷遇:『キャロル』『オデッセイ』『ブルックリン』
今年最も期待された映画のうち3本の作品は、合計で17部門にノミネートされていたが、それにもかかわらず、手ぶらで会場を後にすることになった。

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