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DeNAラミレス監督 目標は古田敦也氏に学んだ捕手中心野球

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「グラウンドに出ても現役時代とは気分が違う。一番の違いは、選手に敬意をもって接してもらえることかな(笑い)。目標は日本一。CS出場ではありません。いきなりその上を狙いたい!」

 今季から横浜DeNAベイスターズの指揮を執るアレックス・ラミレス新監督(41)。2月から沖縄・宜野湾で始まった春季キャンプでは、「自分の思った通りに選手に教えられることが嬉しい」と、精力的にチーム改革に取り組む。

 2001年に来日後、ヤクルト、巨人、DeNAの3球団で13年間プレーした。首位打者1度、本塁打王2度、打点王4度を獲得し、2000本安打を記録して外国人選手初の名球会入りを果たした。

 DeNA退団後は、BCリーグ群馬ダイヤモンドペガサスと打撃コーチ兼任選手として契約。2015年に現役引退後、同球団のシニアアドバイザーに就任、オリックス・バファローズの巡回コーチも務めた。日本球界で指導者になることは現役時代からの念願で、昨年オフに中畑清前監督の後任に抜擢された。

 就任に際して打ち出した方針は、「バッテリーを中心とした守りの野球」。昨季、DeNAで2桁勝利をあげた投手はゼロ。正捕手も固定できなかった。前半戦を首位で折り返しながら後半戦で失速し最下位に終わった。バッテリーの強化は必要だが、強打者として鳴らした現役時代を思えば、守りの野球を掲げるのは意外に映る。

「私にはパワーヒッターのイメージが強いかもしれませんが、相手の投手や捕手のデータを毎日分析していました。その準備があったから、パワーを生かす打撃ができたと思っている。当時の経験から、捕手の長所や短所を見抜くのは私の得意とするところ。だから、どうすればバッターを抑えられるかを捕手に伝えることができるはずだし、捕手も成長できる。私が理想とするのは、成長した捕手が投手をコントロールするバッテリーです」

 捕手の配球を分析すれば打撃にプラスになると気づかせてくれたのは、ヤクルト時代の同僚、古田敦也氏だった。

「古田さんがマスクをかぶると、調子のよくない投手もいい投球をする。逆に、古田さんが受けていないと困ったような表情になる。しばらくして、古田さんに配球の考え方を教えてもらうようになって、同時に投手たちとも話をするようになると緻密な考えがわかってきた。そうやって自分の打席に生かしていきました」

 捕手が投手を完全にリードするのが日本のスタイルであるのに対して、メジャーでは投手が主導権を握る。元メジャーリーガーにとって抵抗はなかったのか。

「そこが日本の野球の大きな特徴であり、素晴らしいところなんです。捕手が中心になれば、野球が緻密になる。それこそが私の目指す野球です」

◆アレックス・ラミレス/1974年生まれ。ベネズエラ出身。メジャーのインディアンス、パイレーツを経て2000年にヤクルトに入団。2003年、打率.333、40本塁打、124打点で打点王と本塁打王、最多安打のタイトルを獲得。巨人を経て、2013年に外国人選手初の2000本安打を達成。2014年、BCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスに打撃コーチ兼任の外野手として入団。2014年に現役を引退、2016年横浜DeNAベイスターズ監督に就任。

■取材・文/田中周治 撮影/スエイシナオヨシ

※週刊ポスト2016年3月11日号

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