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マックルモア&ライアン・ルイス 底辺に根付いたファンク~ヒップホップ体質が活かされた、レトロかつ最新のサウンドが体感できる力作(Album Review)

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 シアトル出身、MC担当のマックルモアと、トラックメイカーであるライアン・ルイスの2人から結成された、マックルモア&ライアン・ルイス。2012年にリリースされたデビュー盤『ザ・ハイスト』から、「スリフト・ショップ」そして「キャント・ホールド・アス(feat.レイ・ダルトン」が続けて全米No.1に輝き、シーンに革命を起こしたのも記憶に新しい。そんな彼らが、およそ3年半ぶりとなる2ndアルバム『ディス・アンルーリー・メス・アイヴ・メイド』を、2月26日にリリースした。

 昨年夏にリリースされた先行シングル「ダウンタウン」からも予想できたように、本作は1st以上に生音重視のヒップホップ・トラックが満載、90年代のリイシューを聴いているような感覚になるだろう。彼らの底辺に根付いたファンク~ヒップホップ体質が活かされた、レトロかつ最新のサウンドが体感できるアルバムに仕上がっている。

 プロデューサーのライアン・ルイスは、1988年生まれの27歳。思春期に、90年代のクラブ・ヒップホップど真ん中を駆け抜けた世代とは若干ズレているが、その時代の音楽に影響を受けていることは間違いない。ドクター・ドレーの初期を彷彿させるような、西海岸風味のトラックもあれば、ジャングル・ブラザーズ直結の オルタナティブ・ヒップホップもある。どちらかというと、後者の影響が強く反映しているが、90年代のヒップホップ・シーンは網羅したであろう、勤勉な姿勢がアルバムに反映している。

 アルバム・ゲストには、先日の【グラミー賞】で初受賞したばかりのエド・シーランや、ジェイ・Z、ノトーリアス・B.I.G.、ナズなど、90年代を代表するラッパーの楽曲を手掛けてきたDJプレミア、彼らの楽曲と共通点が多々見受けられる、生音重視の新星ラッパー、チャンス・ザ・ラッパーなどが参加。メキシコのシンガーソングライター、カーラ・モリソンがクレジットされているのも、ルイスのセンスならでは、といったところ。

 2013年以降、ファレルやマーク・ロンソン、ブルーノ・マーズをはじめ、トップ・アーティストたちの“70年代ファンク的な”と評される楽曲の大ヒットが後を絶たない。また、70年代に直結した、90年代R&B/ヒップホップ・リバイバルも、主流化しつつある。その中で、マックルモア&ライアン・ルイスの存在は、どのアーティストよりも“90年代志向”の強いアーティストといえるだろう。新世代なりの解釈で再構築した、新作『ディス・アンルーリー・メス・アイヴ・メイド』。今だからこそ作り得た、彼らの音楽に注目してみよう。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『ディス・アンルーリー・メス・アイヴ・メイド』
マックルモア&ライアン・ルイス
2016/2/26 RELEASE デジタル配信開始
※日本盤のリリース情報は後日発表

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