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日テレ好調の背景にトーク番組の強さ スター育成にも活用

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 今年も日本テレビが独走している。1月も、全日(午前6時~翌日午前0時)、ゴールデン(午後7~10時)、 プライム(同7~11時)の 各時間帯で視聴率トップ。26か月連続の「三冠王」を獲得している。
 
 その屋台骨を支えるのは毎週、日テレ週間視聴率トップ5に名を連ねる『笑点』『真相報道バンキシャ!』『THE!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!』といった日曜夜の番組と言われているが、実はもう1つ、ある特定の番組ジャンルも、その好調の一翼を担っているという。
 
「トーク番組です。しかも、月曜から毎日放送されています。月曜日は『しゃべくり007』。火曜日は『踊る!さんま御殿!!』。水曜深夜は『ナカイの窓』。木曜は『ダウンタウンDX』(読売テレビ制作)。金曜は『アナザースカイ』。土曜は『メレンゲの気持ち』と『嵐にしやがれ』と『有吉反省会』。そして日曜は『誰だって波瀾爆笑(はらんばくしょう)』と『おしゃれイズム』。『行列のできる法律相談所』も、もはやトーク番組と言っていいでしょう」(テレビ誌ライター)
 
 日テレには、こうしたトーク系のバラエティーを含めると合計10本以上の芸能人トーク番組が存在する。対して他局を見ると、同じような番組は日テレほど多くはないのがわかる。
 
 主なもので言うと、テレビ朝日は『徹子の部屋』と『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』。TBSは『ぴったんこカンカン』と『A-Studio』、『サワコの朝』。フジテレビは『ごきげんよう』『ダウンタウンなう』、『ボクらの時代』『ウチくる!?』『さんまのまんま』(関西テレビ制作)。テレビ東京は『チマタの噺』。NHKは『あさイチ』金曜日の「プレミアムトーク」と、『スタジオパークからこんにちは』『土曜スタジオパーク』が挙げられる。
 
 では日テレにおけるこれら多くのトーク番組は、どのような作用をもたらしているのだろうか?

「日テレに限って言えば、放送作家やディレクター、プロデューサーなど同じスタッフがトーク番組を掛け持ちして担当していることが多い。そこで面白いタレントがいればたちまち噂が広まり、番組から番組へと、注目の逸材を即座に次々とブッキングでき、人気と知名度を高めていくことができます。つまりは局全体が、独自のスター育成システムを構築しているとも言えるでしょう」(業界関係者)

 一方タレントとしても、各番組に呼ばれることで力をつけ、地固めをしていくことができる。所属事務所としても、それぞれの人気トーク番組に露出が増えていくことは格好のPR材料になり、他の媒体にも売り込みやすくなるという。

 さて各番組への出演順序をざっくりチャート化すると、以下のようになることが多いという。

「まずは『行列』『御殿』という、10人ほどでトークする番組の1人として呼ばれる。その2番組で披露したエピソードトークが面白かったり、キャラクターがウケると、今度はさらにトークの出じろが確保され、本人の負担が増える『ダウンタウンDX』へ。そこで結果を残すと、今度は『メレンゲの気持ち』という3人ゲストの中の人へ“昇格”。

 さらに人気と認知度が高まると『おしゃれイズム』『しゃべくり007』『嵐にしやがれ』『アナザースカイ』という、30分間もその人にスポットが当たる番組へ。こうして実績ができると、今度は1時間丸々その人の人生にフォーカスし、魅力にさらに迫る『誰だって波瀾爆笑』にもオファーがかかる、というわけです。実力派芸人などが出る『ナカイの窓』や、一時代を築いた人物や局地的人気の有名人を起用する『有吉反省会』は少し毛色が違いますが」(同・前)

 以上のフローチャートの流れで番組出演した卑近な例を挙げよう。昨年9月末、『行列』スペシャルの司会を明石家さんまが務めたときに出演したのが、人気の女性読者モデル・ぺこ(オクヒラ・テツコ)とその彼氏・りゅうちぇる(比嘉龍二)。ラブラブっぷりを堂々とひけらかす強烈なキャラクターと不思議な存在感に注目が集まり、11月5日には『ダウンタウンDX』、同月7日には『メレンゲの気持ち』に出演。他局もそれに追随して出演オファーするようになった。

 また、理解不能な日本語を話すハーフモデル・滝沢カレンが初めて注目を浴びたのは昨年6月の『さんま御殿』。初登場でいきなり『踊る!ヒット賞』を獲得し、9月、再び『御殿』に呼ばれた際も「ヘンな日本語」で周囲を圧倒。それを受けて11月には『行列』に出演、ここでも爪痕を残した。すると、年明け2016年一発目の『しゃべくり007』への出演を果たしている。

 もともと『1億人の大質問 !?笑ってコラえて!』の「朝までハシゴの旅」で注目を集めていた人気モデルの佐藤栞里。昨年8月20日に『ダウンタウンDX』、さらには8月29日に『嵐にしやがれ』、そして11月29日には『おしゃれイズム』、今年1月22日には『アナザースカイ』と次々に出演している。

 かつて日テレには『スター誕生!』という、歌手のオーディション番組があった。勝ち抜いていくごとにファンがつき、芸能事務所がスカウト、昨日の素人が明日のアイドルになっていくプロセスを見届けられるというものだ。もちろんこの偉大な番組とは比べるべくもないが、今、視聴者はこうして、さまざまなトーク番組を見ながら、注目のタレントが現在進行形でステップアップしていく姿を見ることができる。

 こうした同じタレントを次々と出演させる手法をゴリ押しと思う視聴者もいるだろうが、他局より先んじてキャスティングすることであらゆる番組を活性化させ、局全体の推進力にも変えることができる、それが今の日テレの強みなのかもしれない。


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