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梨花がイクラご飯を「質素」と表現し炎上 「質素」の真の意味は

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 柔らかな日差しが降り注ぐ大理石のテーブルに並んだ彼女のある日の朝食──それは一口分のいくらがのった白米におみそ汁、おかずの一皿と、お漬物のお膳で、《質素な朝ごはん好き》というメッセージとともに写真投稿サイト・インスタグラムにアップされた。

 これは、昨秋、愛息(4才)とともにハワイへ移住した梨花(42才)のインスタグラム。モデル、ファッションディレクターとして活躍する梨花のライフスタイルは、全世代の女性たちから注目されており、彼女がインスタにアップするファッションからその生活のすべてがニュースになっている。

 この朝食には「美味しそう」「ステキな朝ごはん」との声とともに1万2300件もの「いいね!」がついた。しかし一方で、この写真が大きな論争を巻き起こしたのだ。

「これは質素じゃない」「なんてぜいたくな!!」「どこが質素なんでしょうか」、朝からいくらがのったご飯が食卓に並んでいることからそんな批判の声が相次いだ。すると梨花本人が反論した。

「質素の意味わかってます?笑」とコメントした相手に、そっくりそのまま「質素って言葉知ってます?」「飾り気がないともいいますね。日本語はたしかに難しいけれど、捉え方が美しい心でありたいです」と切り返した。

 もちろん相手も黙ってはいない。

「シンプルに言い換えたほうがいいのでは? 美しい捉え方ってなんですかね?(笑)」と嫌味たっぷりに質問すると、梨花も「美しい捉え方ではなく、捉え方の美しい心ですけど(ーー;)」と応戦。ついには「自ら見て人の事をあーだこーだ何かと言ってしまう方には今年は申年(見猿言わ猿聞か猿の顔文字)をおすすめします」と発言し、さらにコメント欄は荒れに荒れた。

 さて、騒動の発端となった『質素』。言葉の意味について、辞書編纂者で日本語学者の飯間浩明さんはこう話す。

「質素は三省堂国語辞典では『倹約にして飾らない様子』という意味です。質素という言葉がいつ頃から使われていたのか、日本国語大辞典(小学館)によると、16世紀、1500年代の文献に載っているとあります。この意味は、例えば明治時代の『質素』と今では違います。明治時代の質素な食事というと野菜だけかもしれない。そこにあじの開きがあったら豪華になるかもしれない。でも今、あじの開きを朝食に出しても豪華とはいわないでしょう。時代によってその言葉の意味が変わるということですね」

 和食の歴史やマナーなど和食のすべてがわかる『和食に恋して』の著者で、京都ノートルダム女子大学の鳥居本幸代教授が、「質素な食事」について教えてくれた。

「どこからどこまでが質素で、どこから豪華なのかと線引きするのは難しいと思いますが、和食の基本の食事形式は“一汁一菜”で、ご飯と香の物があって、それに汁物と、菜はおかずが一皿。質素な食事といわれて、多くの人がイメージするのはこうした献立だと思います」

 魚などが庶民の食卓に上がるようになったのは江戸時代以降。今では一年中、どんな野菜でも、魚も肉も手に入り、飽食の時代で、大量の食品廃棄が問題になるほど。

「でも、魚や肉が朝食にあるとぜいたくだなって思います。ぜいたくって、経済的なことじゃなくって、なんていうか、心に余裕があるんだなって思う。うちも周りもそうだけど、朝は夫と子供2人のお弁当を作って送り出しているから、朝食は食パンをかじって行ってもらうことが多いですからね。一汁三菜の食事なんて、盆か正月くらいなもんですよ(苦笑)」(神奈川県在住・45才主婦)

 飯間さんが、梨花の朝食を見て言う。

「写真を見るとそれほどぜいたくをしているようには見えないというのが個人的な感想です。例えばこれがいくらであれキャビアであれ、一点豪華主義でぜいたくなものがあった場合に、それを指して“質素”だと言ったところで批判すべき問題ではないと思うんです。だって、もしかしたらこのいくらは晩ご飯の残りかもしれないし、わからないですよね?

 このいくらがあることで“質素じゃない”と思っても、“おいしそうですね”と言えばすむこと。これは質素かどうかの問題ではないと思います。面と向かってだったら言えないのに、顔が見えない関係だからといって何を言ってもいいんだという考え方の甘さがあるような気がしますね」

※女性セブン2016年3月10日号


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