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乳幼児より注意が必要!? 高齢者の“RSウイルス感染”が危険な理由

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「RSウイルス感染症」をご存知ですか? 初期症状は咳や鼻水、発熱といった風邪と変わらないもので、多くの場合1~2週間で治るといわれています。しかしこの感染症、実は高齢者にとってはとても危険といわれており、最悪の場合死に至るケースもあるのです。

今回は、その理由や注意すべき点について医師に解説してもらいましょう。

なぜ、高齢者にとって危険なの?

高齢者は一般的に、肺や心臓、腎臓などの機能が低下していることがよくあります。そのため、細い気管支に炎症を起こすRSウイルスに感染すると、肺の機能が悪化して血液中の酸素濃度を保てなくなることがあります。

一時的な酸素吸入だけでこの状況を回避できればよいのですが、最悪の場合は人工呼吸器をつけなければならないほど、呼吸状態が悪化することがあります。酸素吸入は鼻に細い管をさしたり、マスクで行うことができますが、人工呼吸器を使うには口や鼻から管を直接太い気管支に留置しなければできません。こうなると会話はできませんし、管が苦しいので眠り薬を使わなければいけません。

このように高齢者に人工呼吸器をつけてしまうと離脱することが難しくなるため、果たして人工呼吸器をつけてよいのだろうかということを考えなければいけなくなります。

長期間にわたり人工呼吸器をつけていると…

長期間人工呼吸器をつけると、RSウイルス感染が治っても、他の細菌性肺炎になりやすくなります。上手に治療をしないと、命の問題になることがあります。

このような状況になると心臓や腎臓などに負担がかかり、心不全になって肺に水が溜まってさらに呼吸状態が悪くなります。また、腎不全になって尿が出なくなり老廃物や水が身体に溜まって、身体の状態はさらに悪くなります。そして高度な治療をしてなんとか救命できても、人工呼吸器から離脱できなくなったり、離脱しても食べ物を飲み込めなくなり誤嚥性肺炎を繰り返して、元の生活に戻れなくなることもあります。

最悪の場合、死に至るケースも

高齢者は身体の抵抗力が弱いので、老健施設などで集団生活をしている場合に、その中の1人がRSウイルスに感染すると次々と感染者が増えていきます。こうなるとRSウイルス感染がきっかけとなって死亡する人が出やすくなります。

喫煙をしていて肺気腫になっている高齢者にとっては、RSウイルス感染症はさらに厄介なものです。肺気腫とはタバコなどによって細い気管支に壁が壊れてしまい、酸素と二酸化炭素の交換がうまく機能していない状態です。さらにRSウイルス感染が起こると、重症になるケースが多く見られます。

医師からのアドバイス

このように高齢者にとっては、RSウイルス感染危険な感染症の1つです。

ワクチンがないため、普段の生活で風邪をひかないように手洗いうがいを励行しましょう。また、万が一RSウイルス感染を疑う症状を起こした高齢者を認めたら、早めに適切な治療を開始して周囲に感染を広げないように注意する必要があります。そしてRSウイルス感染は1回だけではなく、何回も起こることがあるため、この点にも注意が必要です。

この他にも、高齢者に接する可能性のある人がRSウイルスに感染しないようにする必要があります。かかっている人が軽症でも、うつった高齢者が重症になることはよくあるからです。感染が疑われる時は、高齢者とは接しないようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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