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経済格差だけでなく「オバさん」と「オバさま」の二極化状況

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 お出かけ着に身を包むと身も心も引き締まるもの。今回は女性のよそゆきファッションについて、ファッションプロデューサーの植松晃士さんに話を聞いた。

 * * *
 皆さま、ご機嫌よう! 今回はマイブームについて。実は今、私の中でもっともホットな街(いちいち表現が古い?)は、東京・上野です。上野といってもアメ横とは方角違いの”お山”のほうで、国立西洋美術館や東京国立博物館へ、絵画や美術品の鑑賞に出かけています。

 先月、拝見した国立西洋美術館の『黄金伝説展』はどの展示室もキラッキラ! 黄金を目にしているだけで、人はこんなにも心が満たされるものなんですね。

 4月から東京国立博物館で『黄金のアフガニスタン~守りぬかれたシルクロードの秘宝~』が始まるので、こちらも楽しみです。ここからが本題なのですが、この上野で、衝撃的なことがありました。今回はそのことをお話しします。

 私が訪れたのは休日だったにもかかわらず、アラフィフの姿はごくわずか。鑑賞しているのはアラカン以上のご年配のかたばかりでした。

 鑑賞中、私が何度も気になったのは、人に肩がぶつかろうと、かばん(また、妙に大きいんです!)が当たろうと、「ごめんなさい」のひと言をかける人はおろか、会釈するかたさえいないのです。

 そのかたがたが、「近頃の若い者は…」という言葉を口にされているかどうかはわかりませんよ。少なくとも若い世代のお手本となるべき世代がこれ? と心の底から心配になりました。

 そういう“謝らないかたがた”に共通するのは、男女共、口をへの字に結んだ“不平顔”であること。そして「ここは近所のコンビニ?」と錯覚しそうになるほど、身だしなみがカジュアルなことです。

 カジュアルというのは、気をつけて言葉を選びましたが、要するに、こたつから抜け出してきたまんまのお姿。少なくとも、“お出かけ着”を着ているようには見えませんでした。

 人間は不思議なもので、お出かけ着に身を包むと、気持ちもよそゆき仕様になるものです。他人様への気遣いや、社会的な常識をわきまえた立ち居振る舞いを自然とするようになります。

 反対に、家の中と変わらない装いで外出すると、人目を気にしないというか、配慮がすっぽり抜け落ちてしまうのかもしれませんね。昨今、「よそゆき」という言葉はあまり使われなくなりましたが、私にぶつかって謝らなかった人たちは、この言葉を常用していた世代です。

 それなのに東京の真ん中、上野の美術館へ普段着で出没してしまうとは、いったいどう解釈したらよいのでしょうか。「日本という国は、本当に変わったのね」と、しみじみ寂しく感じてしまいました。

 それからもうひとつ。寒いのはわかりますが、ボンボン付き、そして毛玉付きのニット帽はいただけません。ご年配のニット帽姿は、何かが足りなく見えるんです。たとえば大人の知性とか、思慮とか、自覚とか…。

 富裕層と、貧困層と、経済的な二極化が進んでいるといわれますが、“オバさんとオバさまの二極化”も進んでいるようです。電車の中でメイクしたり、おにぎり食べたりと、目が点になるほど図々しい人も、私が心から尊敬しているかたも、同世代の女性なのです。

 まずは、外出する時は“よそゆき”を着ましょう。そしてちょっと人に肩が触れてしまった時は、立ち止まってきちんと相手の目を見て、「ごめんなさい」と言うこと。素敵なオバさまになるのは、意外と簡単ですよ。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2016年3月3日号


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